今回からは特別編として、貴乃花が「最も会いたい人」と語る、解剖学者で東京大学名誉教授の養老孟司氏との対談をお届け! 相撲界と医療界の意外な共通点も明らかに――!?

養老孟司(以下、養老) 実は、見せたいものがあるんです。1998年にバンクーバーで開かれた、大相撲カナダ公演を記念して作られたフィギュアを持ってきました。

貴乃花 貴重なものをお持ちですね!

養老 貴乃花と曙が立ち合いをしているところかな。ご存じでしたか?

貴乃花 いえ。私自身、こんな精巧なフィギュアがあったなんて、初めて知りました。先生は今も、お相撲は見に行かれますか?

大相撲カナダ公演記念の品
貴乃花も初めて見たという大相撲カナダ公演記念の品。撮影・編集部
表情も作り込まれている 撮影・編集部

養老 去年は、娘がイギリスの大相撲ロンドン公演にも行ったんですよ。今年のフランスのパリ公演も行きたいと言ってるけど、当たるかどうか。

貴乃花 フランスは日本の相撲が大好きですよね。初の公演は1986年なんですけど、当時、パリ市長だった、ジャック・シラク元大統領が招聘してくださったんです。シラクさんは親日家で、私がパリで、右膝の手術を受けるときも気にかけてくれました。

養老 そうですか。

貴乃花 先生、昔は、学校とか神社仏閣に土俵がありませんでした?

養老 あって当たり前でした。昔は、鶴岡八幡宮にも土俵があって、秋のお祭りには素人相撲が開かれていた。

貴乃花 今や、土俵があるほうが珍しいですから。私が知る限りでは、どの集落にも土俵が残っているのは、全国でも奄美大島だけです。あそこは相撲の文化がしっかり残っていて、八月十五夜の豊年祭では相撲を取るんです。学校の授業でも相撲があるんですよ。

養老 そうですか。

貴乃花 古くは、第46代横綱の朝潮さんとか、奄美大島出身の力士も多くて、結構、粘っこい相撲を取るんです。