■契約金5000万円話も……フジテレビから優秀な人材が続々流出する裏側

 前出の民放キー局関係者が続ける。

「ドラマやバラエティの制作費が大幅に削減され、これまでのようにはコンテンツが作れなくなり、優秀な人材から辞めていくんでしょう。テレビ不況で近年、制作費が減っていたところからさらに3割カットという話も言われていますからね。

 そして、退社者の進路としては、他局やABEMAとの契約、さらには外資系の大手配信サービスに移るケースが増えていると」

 今、フジテレビから優秀な人材が次々と流出している背景――前述のように昨年勃発した“フジテレビ問題”が大きいのだが、もう1つあるという。

「特にNetflixだといいますが、ここにきて外資系大手配信サービスがさらなる攻勢をかけようとしているんです。そのタイミングとも重なってしまったと言われています。Netflixは今後、映画、ドラマなどのコンテンツの制作本数を倍程度にする方針だと聞こえてきています。魅力的なコンテンツをどんどん配信して、加入者を一気に増やそうとしているのではと。その施策の1つがワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の独占配信だったとも言われていますね」

 3月18日に閉幕したWBCはネトフリが独占配信権を持ち、地上波での試合中継がない大会となった。

「侍ジャパンは残念ながら準々決勝で負けてしまいましたが、WBCをきっかけにNetflixに加入した人は多かったですからね。そんななかで、同社はさらに制作本数を増やそうとしていると。ですから、優秀な作り手を欲していると言われていますね。だから、フジテレビを辞める人に限らずではありますが、テレビマンがNetflixと契約しやすい状況になっているんです。そして、 AmazonのPrime Videoでも今後、大きな展開があると見られていますね……。

 NetflixやPrimeVideoなどでは専属ではなく、企画を提案して通ったら報酬が発生するという契約もあるといいますし、配信企業との契約では“3年専属契約で5000万円”という具体的な額の話も飛び交っています。大手配信サービスは大きい金額を提示できますから、やはり転職の決め手にもなりますよね。

 ただ、結果を出さないとクビを切られる厳しい世界でもある。それでも、思うように番組制作ができなくなった今のフジテレビにいるよりは……と退社を決意する社員が出てきてしまっているともっぱらです」(前同)

 昨年1月に勃発した大問題に加えて、進む配信時代が、フジテレビからの人材流出の裏側にはあるようだ――。