大型連休が近づくと、河川敷や公園のバーベキュー場は一気ににぎわい始める。青空の下で肉を焼き、酒を酌み交わしながら仲間と過ごす時間は、この季節ならではの楽しみだ。

「一方で毎年、ゴミの放置や炭の後始末、火の扱いによる事故など、さまざまなトラブルが起きています。楽しいはずの休日を台無しにしないためには、事前に最低限のルールと安全対策を知っておく必要があるでしょう」(アウトドア情報誌ライター)

 そこで本サイトでは、ゴールデンウイーク前に押さえておきたい“バーベキュー場のマナー”を専門家に聞いた。

 まず徹底したいのが、「持ち込んだものはすべて持ち帰る」という当たり前のルールだ。特に河川敷や海辺では、食べ残しや空き容器をそのまま放置する“置きゴミ”が後を絶たない。

「生ゴミも含めて、持ってきたものは全部持ち帰る。これは基本中の基本です。炭も“自然のものだから大丈夫”というわけではありません。埋めても土に還るわけではないですし、川や砂浜に捨てれば環境を傷めてしまう。少しくらいならいいだろう、ではなく、きちんと後始末することが大切です」

 こう話すのは、日本バーベキュー協会会長の下城民夫氏だ。

 炭の後始末も、施設側が特に神経を使う部分だ。荒川岩淵関緑地バーベキュー場の責任者である向山慶氏はこう語る。

「適当に捨てれば草が枯れますし、処理に使った水をその辺に流すのもよくありません。炭で汚れた水が足元に流れれば、靴や服まで汚してしまいますから。バーベキュー場で指定された場所で処理していただきたいですね」

 炭は最後まで適切に処理する必要がある。

「上から水をかけただけでは、見た目が消えても中に火が残っていることがあります。バケツの水に一つ一つ入れて“ジュッ”と確実に消すこと。まとめて入れるのは危険です。灰がフタのようになって水蒸気爆発を起こし、熱い炭が飛び散ることがある。面倒でも一個ずつ、これが鉄則です」(前出の下城氏)

 火の扱いで特に注意したいのが、着火剤の使い方。火力が弱いからといって、炭の上からチューブ式着火剤を追加する行為は危険だという。

「特にチューブ式は、火が残っているところへ追加すると引火して、炎が手元まで遡ることがある。着火剤は炭の上ではなく下に入れて、最初にセットしてから火をつける。失敗したと思っても、同じ場所に継ぎ足さないことです」(前同)