■猫の治療費は前年比145%に

 また、市場全体の押し上げに大きく寄与しているのが、ペットフード分野における「フレッシュフード」。人間が食べる食材と同じ品質で調理されたフードが当たり前の選択肢となりました。「ペットの家族化」をキーワードに、愛犬や愛猫に「食事」を与えるという意識が浸透したことで、購入経路もペットショップからSNSやEC経由がメジャーに。一方で、獣医師を介さずサプリメントが購入できてしまうなど、法律上のグレーゾーンに関する問題点も指摘されています。

 ネット上でも、

《残業中、カメラ越しに必死にごはん食べてるの見るだけで疲れが吹き飛ぶ》

《自分の夕飯はコンビニでいいけど、この子のフードは成分表をじっくり見てからじゃないと買えない》

《ドッグヨガのイベント行ってきてめっちゃ癒されました》

 といった声が聞かれます。

「最新調査によれば、1年間にペットにかけた費用は犬で41万3416円、猫で19万5427円に達します。特に猫の治療費は、前年比145.2%と大きな伸びを見せています。物価高による光熱費の負担増も家計を圧迫していますが、それでも“パートナー”への投資を緩める気配は見当たりません。

 以前であれば贅沢品とされた高額なスマート家電に対しても、自分の子どもの教育費と同じ感覚で投資する消費者が増え、生涯必要経費が数百万単位に及ぶ出費を厭わない傾向が見られます。フレッシュフードやDX化された健康管理サービスが充実していくことで、この拡大傾向はさらに加速していきそうです」(生活情報サイト編集者)

 未婚率の増加や少子化が進む日本において、ペットはますます孤独を補うための大切な存在になっていくのかもしれません。

トレンド現象ウォッチャー・戸田蒼
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。