今年7月期からの続編の放送が決定している堺雅人(52)主演のTBS系日曜劇場『VIVANT』(23年7月期)が社会現象級の大ヒットとなり、注目を集めた“考察ドラマ”。一時期は数が減っていた時期もあったが、現在放送中の2026年4月期ドラマでは考察ドラマが乱立。日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ――主要民放キー局のGP帯ドラマ枠で考察要素のある作品が放送され、いずれも見逃し配信サービス・TVerのお気に入り登録者数でも上位にランクインしている。

 4月期ドラマで考察要素がある各局のGP帯のドラマは以下の通り。TVerのお気に入り登録者数と順位は4月23日時点のもの(過去シリーズの数字が累積しているテレビ東京系『孤独のグルメ』はランキング除外)。

【日本テレビ系】

波瑠(34)と麻生久美子(47)がダブル主演する水曜ドラマ『月夜行路-答えは名作の中に-』(夜10時~)/60.5万(1位)

【テレビ朝日系】

高橋一生(45)主演の火曜9時枠ドラマ『リボーン 〜最後のヒーロー〜』/48.1万(5位)

【TBS系】

岡田将生(36)主演の金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』(夜10時~)/52.4万(3位)

【フジテレビ系】

佐藤二朗(56)と橋本愛(30)がダブル主演する火曜ドラマ『夫婦別姓刑事』(夜10時~)/42万(9位)

『月夜行路』は、人気ミステリー作家・秋吉理香子氏の同名小説が原作。基本的に1話完結の事件を解決する正統派ミステリードラマだが、《この旅も、この出会いも、初めから何かがおかしい》というキャッチコピーや“主人公の元カレの行方”“波瑠演じる主人公の不穏な動き”など、縦軸の物語に考察要素がある作品として人気を博している。

『リボーン』は、富と名声を極めたIT企業『NEOXIS』の社長・根尾光誠(高橋・1人2役)が、何者かに神社の階段から突き落とされたことで、14年前の2012年に別人・野本英人(高橋)としてタイムスリップしてしまう物語。

 公式サイトには《最大のミステリーである“光誠を殺した犯人”を追う考察も止まりません!》というアオリ文があるほか、《令和に生きる光誠が平成の世に遡ることで感じる時代の変化に、「あの頃はこうだった!」という“平成あるある”の懐かしさの発見》も見所としている。実際、劇中では当時の流行歌やドラマ、有名人の名前がそのまま登場する場面が多い。

『田鎖ブラザーズ』は、岡田と染谷将太(33)演じる兄弟が31年前の両親殺害事件の真相を追い続ける完全オリジナルクライムサスペンス。1月19日に行なわれた制作発表会見では、岡田が「考察しがいがあるドラマにはなっているんじゃないかなと思います」と話し、やはり考察がウリであること感じさせた。

『夫婦別姓刑事』は公式サイトに《コメディーの仮面を被った、考察ミステリー刑事ドラマ》と書かれている刑事ドラマだ。

 民放キー局のドラマ関係者は言う。

「今期放送中の“考察ドラマ”には、『VIVANT』が生み出した当時の考察ブームが大きな影響を与えているところがあると言われていますね。それは、ドラマを制作するプロデューサーが、ドラマの企画を考えてから、実際にドラマが放送されるまでの時間差が関係しています」

 テレビドラマの世界では、大ヒットしたテーマやジャンルがあれば、ドラマプロデューサーがそれに影響を受けた企画を考えることが多いとされる。

「最初に企画書を作って、何度かブラッシュアップされ、ようやく企画が通り、準備、キャスティングを経て、撮影、そして実際にドラマが放送されるまでには、どれだけ早くても1年、普通は2年くらいかかるんです。つまり、現在放送されているドラマは、『VIVANT』ブームが絶大なインパクトを残して間もない時期に企画された作品が多いと考えられます。

 そして、高橋一生さんの『リボーン』は考察以外のところ、過去に戻るタイムスリップ要素も見所ですが、その辺も2年ほど前の人気作品に影響を受けたのかな、と思わせるところがありますね」(前同)