■主人公2人の“応援しにくい問題”――
りん(見上)は自分の行動を後悔することが多く、「間違えた」が半ば口癖と化している。4月24日放送回では母親にナースになりたいと決意を話す場面で、最初は“娘のため”と説明。しかし、そこから「私、間違えました」と切り出し、“娘のためではなく、自分の力で生きたい”とあらためて告げるという、前向きな使い方をしたこともあったが……。
また、りんは元家老の家の長女――いわゆる“お嬢様育ち”のためか抜けているところがあり、そこが視聴者から苦言を呈されることも。たとえば、りんが3歳の娘・環(たまき/宮島るか/5)と上京した直後(4月10日放送)のこと。
職探しのためとはいえ、環を知り合って日の浅い直美(上坂)に半ば強引に預けた挙句、夜遅くまで帰ってこなかったことで直美に説教されたが、朝ドラ放送後すぐの情報番組『あさイチ』で恒例の“朝ドラ受け”でもりんの行動は、博多華丸・大吉の博多華丸(56)に「話し込み過ぎです。あんなんやったら、そりゃ怒られるよ。遅いって」と指摘され、鈴木菜穂子アナウンサー(44)も「環ちゃん待っているのに」と同調していた。
そして、おっとりしたりんと対照的に描かれている直美も、視聴者から好かれていないところがある。カッとなると英語でまくしたてるなど感情的になりやすく、第5週予告では、りんが「もう少し、人にやさしく……」と言うも、「優しくない私は看護婦に向いてないってこと!?」と声を荒らげる場面もある。
直美は生後間もなく親に捨てられ、牧師に育てられた捨て子。勝気な性格は、世間からずっと蔑まれてきた反動でもあるため同情的な声もあるものの、ここまでは常にピリピリしている感じだ。
成長物語を描くにあたり、意図的にヒロインの未熟さを強調しているところもあるとは思われるが、現状のりんと直美には、
《まだナースにはなってないけれど、ナースに「間違えた」 を使わせるのは間違いだよ》
《りんの「間違えた」って口ぐせはナースになりたい者が口にするには大変に不安だよな……治療のたびに「また間違えた」なんて言われたくない》
《これからナースになろかいなって人が間違えまくって大丈夫なんかって不安にも繋がるんやけど、この先「間違いは許されない」って事を指摘される伏線にでもしてるんやろかねぇ》
《次週予告の「優しくない私は看護婦に向いてないってこと!?」とか言っちゃう人苦手。そうじゃないんだよなぁ》
《直美がやっぱり苦手だなー英語を悪口言う時に使うズルいところも、優しくない私は看護婦に向いてないってこと?とか感情相手にぶつけるとこも「本当は優しい」を免罪符にして言葉で人を殴る人は苦手》
《直美、苦労して育って性格が歪んでるってことなんだろうけど、観ていて不快な性格の悪さなんだよな。息するように嘘ついたり、ボソっと汚く他人を罵ったり。育ちというより生来の人格に見える。なんでこんなのがヒロインなんだろか》
といった、厳しい声も少なくない。
朝ドラは主人公の成長物語が見どころ。ここからヒロイン2人が、間違え、ぶつかりながらも大きく成長し、“最強バディ”になっていくことに期待したい。
特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲや藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。特撮俳優のステップアップの場で知られる朝ドラも見逃さない。