2025年はクマ被害の年だった。年をまたいで冬眠明けを迎えた今も、全国各地は戦々恐々としている。
3月21日には岩手県志波町で行方不明者を捜索していた警察官の男性をクマが襲撃され負傷。その現場近くでは女性の遺体が発見され、遺体の状態からクマに襲われて死亡したものと断定されたという痛ましい事件も発生した。
「環境省は4月7日、2025年度の全国のクマによる人的被害の速報値を公表。被害者は238人、うち死亡が13人と過去最多を記録しました。今年の4月も宮城県は19日、岩手県は22日に県内全域にクマ出没警報を出すなど、依然として気が抜けない状況です」(全国紙社会部記者)
さらに2025年の冬は暖冬だったためか、本来なら11月下旬から12月頃に冬眠するクマが眠ることなく住宅地をうろつく、という事例も散見されたという。
「人里は生ゴミなどのエサが豊富ですし、昔のように駆除する猟師もいない。人馴れした個体の出現も理由のひとつだと思われます」(前同)
今年も、昨年並みの被害が続いてしまうのだろうか。動物研究家のパンク町田氏は、「冬眠しなかったクマの頭数はわからないが」と前置きしつつ、このように分析する。(以下、カギカッコ内はすべてパンク氏)
「クマの受精卵は冬眠中に着床、妊娠・出産に至ります。昨年は暖冬とはいえ気温は下がりますから、冬眠をしないクマは莫大なカロリーを失う。栄養不足状態になると受精卵が着床しないので、今年の個体数は減少、さらに“子連れ”の気性の荒い母グマも減る可能性があります。そうなると昨年よりは危険度も下がるかもしれません」