■盤石すぎる『銀河の一票』

 指摘の通り、黒木(茉莉)と野呂(あかり)のメインキャストはもとより、サブ陣も強力。うさん臭さ全開の松下(日山)のそばにずっといる、秘書・藤堂役の倉悠貴(26)の不気味な空気感。さらに初登場の新聞記者・雨宮役の三浦透子(29)。初回、LINEで存在を匂わされていたが、一瞬、三浦だと気づかないほどに役ができあがっていた。本作のキャスティングには、なんの心配もない。

 一方、ストーリーは、初回で茉莉(黒木)の事情を描き、今回はあかり(野呂)で、過去に起きた悲劇の匂わせや、とし子ママ(木野)との関係、店の事情が描かれた。こう挙げていくと、ゆっくりめな展開に思えるが、「きれいごとじゃない。キレイなことだよ」「上に立つじゃなく、前を歩く」など、パワーワードをしっかり仕込んで、ダルい感じはまったくなかった。

 シリアスなテーマながら、合間にクスッと笑えるシーンを入れるのも効果的で、第2話にしてまったくスキがなく、演者、脚本、演出ともにハイレベル。おそらく中盤、あかりが出馬を決めてから、物語の展開にドライブがかかるのだろうが、それまでも一切ダレることなく進んでいくはず。TVerのお気に入り登録数が伸び続けているのは、その期待のあらわれと思われる。

 次回は、とし子ママの成年後見人を務める弁護士・竹林圭吾(中山求一郎/33)に、スナックを売却すると告げられ、茉莉がスナックの存続のために奮闘するらしい。はっきりいって地味な内容だが、なんの心配もない。『銀河の一票』が春ドラマの台風の目になるのは、間違いないだろう。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。