■『リボーン』が表ならこちらは裏
特に、主演の濱田が高く評価されているが、周辺人物を演じる、石井(元恋人・美咲)、鈴木伸之(33/誠の同期・吉岡貴志)と、テレ東らしからぬ手堅いキャスト。さらに、演出に同局らしい遊び要素も入っていて、コメディとシリアスのバランスもよく、良作ドラマといったところだ。
今期ドラマで好調の『リボーン~最後のヒーロー~』(テレビ朝日系・火曜よる9時~)と同じく、タイムリープものの本作。コミカルなシーンは多いが、全体のトーンは暗めだ。2作とも未来が変わってしまうタイムパラドックスが物語の芯になっているが、変わることを受け入れている『リボーン』に比べ、美咲の死が関わっている物語の“ふりだし”は、悲劇的なムードが漂っている。あちらが表なら、こちらは裏という印象だ。
また、原作と同時進行のメディアミックスものなので、結末はわからない状態の本作。そのため、考察する声も出ていて、吉岡は誠(濱田)と同じ新人刑事なのに、捜査を進展させる発言やアドバイスをしていることから、《これ絶対吉岡も生き直してるよね》などの声がある。
しかし、配信サービス・TVerのお気に入り登録数は36.1万(5月6日午後3時現在)で、早くも数字の伸びが止まっている。登録数が57.8万の『リボーン』と、タイムリープ設定がかぶらなければ、もっと話題になったかもしれない。まだ1話も配信されているので、放送休止しているうちに、配信で追いついておくことをオススメしたい。(ドラマライター・ヤマカワ)
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。