魂の伝道師、ラモス瑠偉のコラム。

 日本代表が3月31日のイングランド戦を1-0で勝利したことで、2026年北中米W杯への期待感が一気に高まりました。

 重要な節目のゲームで一つ印象的だったのが、ケガで長期離脱中の遠藤航選手と南野拓実選手が円陣に加わって、一緒に歴史的勝利を喜んでいたことでした。

 2人はウェンブリースタジアムを訪れ、スタンドで戦況を見守っていましたが、通常であればピッチに下りることはないはずです。それでも森保一監督がOKを出したから、輪に参加できたのでしょう。

「今の日本代表は本当に一つのファミリーなんだ」という前向きな感情を抱かせてくれました。

「チームはファミリー」という考え方は、私や森保監督が師事したハンス・オフト監督が常に強調していたこと。“ドーハの悲劇”のときも左足首骨折の重傷を負っていた都並敏史さんをメンバーに入れ、「最後の20分だけでも使いたい」という意向を示していたことは広く知られています。

 もちろん都並さんだけでなく、ファミリーの一員だと考える選手に対しては、「絶対に待っているから」と優しい言葉をかけ、期待を示していました。

 そんな立ち居振る舞いを森保監督は脳裏に刻み付けているのでしょう。「私が影響を受けた恩師の一人がオフト監督です」と森保監督がコメントした記事を見たことがありますけど、ファミリーの重要性を今も継承しているのは、すごくうれしいことです。