日本球界では、“春の珍事”と称されるヤクルトの好調ぶりが話題だが、そんな古巣の快進撃に触発されてか、メジャーの舞台では村上宗隆が大爆発。大谷翔平のお株を奪う活躍で全米を席巻中だ。さらにはブラッド・ピットが主演した映画『マネーボール』にも登場した弱小球団アスレチックスがアメリカンリーグの西地区で首位に立つなど、大リーグも波乱含み。そこで今回は、今季開幕時点の見立てを裏切った日米の“戦犯&救世主”を専門家に徹底解説してもらった。

 メジャーリーグでの注目は、やはりホワイトソックスの“救世主” 村上宗隆(26)の活躍ぶり。昨年の大谷の55発を上回るペースでホームランを量産し5月9日時点で15本塁打を記録し、ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジとホームラン王争いを繰り広げている。

「米全国紙の『USAトゥデイ』の名物記者ボブ・ナイチンゲール氏は、村上の開幕前の低評価を覆す活躍に“FA市場で彼を無視した多くの球団はマヌケのようだ”と指摘しました」(スポーツ紙MLB担当記者)

 その爆発力は、メジャーリーグでも屈指だ。

「ナイチンゲール記者は、1900年以降、キャリア最初の23試合で9本塁打と20四球以上を記録した史上初の選手だと紹介しています。“日本プロ野球界最高のスラッガー”と最大級の賛辞を送っています」(同)
 大リーグ経験者の藪恵壹氏は打撃を、こう評す。

「向こうの投手は日本と違って、ストライクゾーンで真っ向勝負してくるし、今季からABS(ロボット審判)も本格導入されている。

 少しでもかすめればストライクと判定されるわけだから、実質的には昨季よりゾーンも広がっているはずなんです。今の活躍には、その恩恵もかなりある」

 ただ、村上がこうも軽々と“ジャッジ超え”してしまうと、ヤンキースなどの強豪が「逃した魚」を放っておくはずはないだろう。

「特にヤンキースは、三塁が補強ポイント。複数の米メディアもその可能性を報じています」(前出のMLB担当記者)

 トレード期限は7月31日。今後の動向に注目だ。

「どんなに村上が“弱いチームを強くしたい”と願おうと、向こうはそのあたりはドライだから。条件さえ折り合えば、あっさりトレードというのは十分ありえる話でしょう」(藪氏)

 ブルージェイズの岡本和真(29)も5月6日に10号ホームランを放ったことで大台となる二桁本塁打を記録。守備面での貢献も高く評価されている。

「三塁守備が軽快でダイビングキャッチも連発。4月25日の試合に勝利し、ヒーローインタビューに選ばれた際には、レポーターから守備を褒められ“日々、皆さんに教えていただいているので、頑張りたい”と謙虚に語っていました」(スポーツ紙MLB担当記者)

 その試合では、2試合連続となるバックスクリ―ンへの特大弾を放っている。

「チームの調子が上がれば、彼自身も乗れる。本拠地のロジャースセンターは本塁打が出にくい球場だが、同じ右打者のカブス・鈴木誠也(31)の昨季成績が一つの目安でしょう」(前同)