■波瑠と麻生久美子だったからこそ
ルナ(波瑠)の正体と悲愛が明かされた今回。正直、ルナの正体が作家・重原壮助だというのは、早い段階から予想されていたので、それほどの驚きはなかった。また、毎回、ルナと涼子(麻生)が遭遇する殺人事件も、人間関係の“あや”を背景にしつつ、解決していくという展開は目新しいものではない。
それでも視聴者から厚い支持を得ているのは、波瑠と麻生の存在が大きい。ルナの文学マニアでトランスジェンダーとクセ強なキャラと平凡な専業主婦の涼子とのペアは、まるでホームズとワトソン。推理ものでは定番の組み合わせで、安心して見られる俳優と役柄だった。
しかも、その2人がそろって演技巧者かつ、女性人気が高いときている。ドラマの内容はもとより、2人に対する称賛の声が多いのも納得だ。大人のシスターフッドとして、ガッチリ視聴者をつかんでいるから、TVerのお気に入り登録数が日曜劇場や月9ドラマなどの人気枠を上回っているのだろう。
今回、ルナの実家らしき豪邸と謎の男(石橋凌/69)や、涼子の娘・芳香(戸田彩巴/20)が退学届を見ている姿など、不穏な雰囲気で終えた。次回から東京編となるが、ファンはメインの2人についているので、どんな展開になっても数字は落ちないだろう。しばらくは、配信1位の座が揺らぐことはなさそうだ。(ドラマライター・ヤマカワ)
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。