相撲界の内情や制度、騒動の行方を、元関脇・貴闘力が現場目線で読み解く。経験者だから語れる、大相撲のリアルが詰まったコラム。
5月10日から始まっている大相撲夏場所も、中盤戦を迎えた。
今場所も初日から満員御礼で観戦チケットが取れないことを見越して、転売サイトで高額で取り引きされたりと、なんだか旧ジャニーズのチケット争奪戦のようになってきている。
若貴時代を上回るような人気を博しているというのに、横綱・大の里、大関・安青錦が初日から休場。
5月1日の横綱審議委員会稽古総見では、大の里は1回も土俵に上がらなかったし、安青錦は相手力士の指が目に入って、まともな稽古ができなかった。
その分、目立っていたのが、横綱・豊昇龍と大関復帰の霧島。2人は若い時代から稽古で競い合っているが、豊昇龍は2日目から休場。
あと、ちょっと不気味なのが、大関・琴櫻だ。オレはこれまで、この連載で琴櫻のことをあれこれ言ってきたけれど、けっして個人的な恨みがあるわけじゃないんだよ(笑)。
おじいちゃんが横綱・琴櫻、お父さんが関脇・琴ノ若という恵まれた環境で育ち、父親は今や相撲協会幹部だ。「なんとしてでも、上を目指してやる!」という気持ちが見えないから、イライラしていたんだよ(笑)。それは王鵬ら、オレの3人の息子たちにも言えることだ。
琴櫻は189センチ、179キロという恵まれた体を駆使しないと、すぐに年くっちゃうよ。今秋には29歳になるんだから、勝負の年だ。