今年のゴールデンウィーク(GW)に、関西地域から子どもと孫が都内にある自宅へ帰省してきたという田村健一さん(68・仮名)はこう嘆く
「まさか、約1か月分の年金を孫の1度の帰省だけで使ってしまうとは……。孫は可愛くてしょうがないのですし、孫と一緒に遊びたい。しかし、心のどこかで“夏休みには来ないで……”と思ってしまう自分がいるんです」
多くの祖父母が楽しみにする長期休暇の孫との再会。それがなぜ、楽しみではなくなったのか。田村さんの身に一体、何が起きたのかを本サイトではお金のプロと共に検証する。
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23区にある一軒家で妻と2人で暮らす田村健一さん。自宅のローンもすでに完済し、妻と2人で仲良く老後生活を送っている。現役時代は証券会社に勤めていた田村さん。現在は月額20万円ほどの年金を受け取り生活しているという。
「退職金もしっかりと受け取っていますし、日々の生活に困ることはありません。一方で、今後必要になるであろう医療費や、自宅の修繕費のことを考えると貯金には手をつけずに生活したいというのが本音です」
そんな田村さんの自宅には今年のGW、大阪府で暮らす長女(41)が7歳になる娘と夫と共に帰省したのだという。
「孫の希望で家族でテーマパークに出かけたんです。そしたらチケット代は1人1万円超。まだ小学校低学年の孫娘を連れてテーマパークを遊び回るのも難しいと思い、パーク隣接のホテルを予約したら一番安い部屋でも7万円超。さすがに娘夫婦と同じ部屋に泊まるのも……と思い2部屋予約したところそれだけで15万円です」
後日、カード会社から請求された金額を見てみると2日分のパークのチケット代と園内での食費、ホテルでの宿泊代を含めると合計30万円を超える出費になったという。
「最終的に費用は娘夫婦と折半しましたがまさか、一瞬で年金が無くなってしまうとは……。孫の笑顔はいつでも見たいのですが、無理にテーマパークに行こうとはもう思いません」
あらゆるところに影響が及んでいる物価高と人件費高騰。田村さんは今後、孫娘との娯楽費をいかにしてねん出するべきなのか。税理士法人アクシア代表社員で、公認会計士・税理士、CFP資格(日本やアメリカなど世界各国・地域で認定されている国際的なファイナンシャル・プランナーの最上位資格)を持つ宮岡秀峰氏が解説する。