新社会人として4月から働き始めた山中大河さん(23・仮名)。山中さんはこの4月に国内の大手インフラ企業に就職し、働き始めたばかりだという。
学生時代は奨学金を受けとりながら学生寮で生活していたという山中さん。今回は山中さんの初めての1人暮らしを検証する。
※ ※
山中さんが話す。
「社会人1年目は慣れない仕事で忙しくなるだろうと思い、近くに住みたかったんです。それで本社まで乗り換えなしの20分ほどで通勤できる文京区内にマンションを借りました」
現在、23区内は家賃が上昇中。不動産情報サイトのアットホームによれば、26年3月の東京の単身者向け賃貸マンション(30平方メートル以下)の平均価格は1年前よりも1万2000円以上高い、11万1922円。山中さんが暮らす文京区は都心6区と呼ばれるエリア。そのため、家賃は他のエリアと比較しても高額だ。現に駅から徒歩3分の位置にあるの山中さんが暮らす築浅マンションも1Kの部屋が管理費込みで月に14万円で貸し出されている。
大手インフラ企業に就職し、今年の4月から働き始めた山中さん。大手企業ということもあり初任給として貰える30万円とは別に5万円の住宅手当が毎月支払われるという。しかし、住宅手当は課税対象。月に25時間ほどあるという残業代と合わせると山中さんの額面給与は40万円ほどになるが、そこから所得税や健康保険料が差し引かれるため、実際に手元に残るお金は30万円ほどだ。そこから家賃を支払うと財布に残るお金は16万円だ。
「光熱費や通信費、食費、それに奨学金の返済を含めると毎月の支出は収入と同じくらい。これでは何のために六大学を卒業して大手企業に入社したのか……。お金の余裕はありません」
新入社員の初任給の上昇が新聞やワイドショーで伝えられるが、賃貸物件の家賃上昇や物価高が影響し、生活にかかるコストは上昇を続ける東京都。そこで暮らす若者はどのように生活すれば良いのか。税理士法人アクシア代表社員で、公認会計士・税理士、CFP資格(日本やアメリカなど世界各国・地域で認定されている国際的なファイナンシャル・プランナーの最上位資格)を持つ宮岡秀峰氏が解説する。