中東情勢の緊迫化にともなう原油高は、“ナフサ不足”という形でプラスチック容器や合成ゴムなどの製造コストを大幅に押し上げている。

 5月15日には、タカノフーズが石油由来の容器・包装フィルムの値上がりを理由に「おかめ納豆」ブランドなど全商品約120品目の出荷価格を6月から15%引き上げると発表した。安価で栄養価が高く、日本の食卓の強い味方とも言える「納豆」にまで波及、今後もいろいろな影響があるとみられ、家計への圧迫に強い警戒感や不安を抱く人は多い。

 消費者にとって「これ以上の値上げは死活問題」と感じる品目は他にも多数ある。そこで今回は20~30代の男女100人に「値上げは“もう無理!”なもの」について聞いてみた。(自社リサーチ)

 第10位(3.0%)は、卵、野菜が同率でランクイン。

 卵は、長期にわたり“物価の優等生”だったが、2023年に鳥インフルエンザの猛威で1キロ350円まで高騰する“エッグショック”を起こした。

 現在は飼料価格の高騰や旺盛な需要からスーパーでは1パック(10個入り)で200円台後半から300円超で推移。数年前の100~200円台前半だった頃に比べ、依然として大幅な高止まりが続いている。

「使用頻度がとても高いのでこれ以上は勘弁してほしい」(36歳/男性/会社員)

「日常使いするものなので困る」(39歳/女性/パート・アルバイト)

「大事なタンパク源」(34歳/男性)

 ここ数年は肥料や燃料費の高騰や異常気象の常態化により、特定の野菜の価格が一時的にはねあがるだけでなく、定番野菜のベース価格が全体的に底上げされた。

 2024年には天候不順などでキャベツが深刻な品薄になり、スーパーでの店頭価格が1玉400~500円前後まで達したことも記憶に新しい。今年の5月時点でいえば、たまねぎが昨夏に主産地である北海道が高温となった影響でいまだ出荷量が回復せず、平年比で高値が続いている。

「健康のためにも必要だから」(26歳/女性/パート・アルバイト)

「日常的に買うし、健康にいいのに高いと買えなくなる」(36歳/男性/会社員)

「体のために必要なのに手が出ない」(25歳/女性)

 第7位(4.0%)は、日用品、インスタント麺類、お菓子類。

 2022年の歴史的な円安とウクライナ情勢を発端に、日用品は断続的な値上げラッシュに見舞われた。特に原材料を海外に依存するティッシュやトイレットペーパー、植物油や原油を原料とする洗剤類の価格が高騰した。

 箱ティッシュ(5箱)は数年前まで250円前後だった平均価格が、2025年には400円台まで値上がり。直近の動きでは今年5月15日、大王製紙がナフサ由来のポリエチレンなど原料コストが上昇していることから、「エリエール」ブランドのトイレットペーパーや生理用品など家庭用全紙製品を、8月1日納品分から15%以上値上げすると発表し、話題になった。

「普段から使うものだからやめてほしい」(31歳/女性/会社員)

「買わないわけにいかないので痛い出費」(37歳/女性)

「消費が多いから大変」(30歳/女性/会社員)

 インスタント麺類も値上げが続き、日清食品「カップヌードル(レギュラー)」を例に見ると、2022年以前は税別193円だった希望小売価格が、度重なる改定を経て、今年4月には248円へと約28%も上昇。

 また明星食品も原材料価格の高騰などを理由に、「チャルメラ」をはじめとする即席袋麺やカップ麺などの希望小売価格を今年6月1日出荷分から6~10%引き上げた。かつての“安価で手軽な食品”という立ち位置からは脱却しつつあり、家計への負担感が増している。

「自炊が苦手なのでないと困る」(29歳/男性/会社員)

「いざというときのストックとして必要だから」(32歳/男性/会社員)

 お菓子類も2022~2024年にかけて原材料費や物流費の高騰から、ほぼ全ての大手メーカーが複数回にわたる値上げやステルス値上げを実施している。

 2019年頃まで120円前後で購入できたポテトチップスは、2024年までに150~160円前後へ値上がり。チョコレート製品は主原料であるカカオ豆の世界的な不作が続いた影響もあり、異例の高値が続いている。

 最近では、カルビーが今年6月1日納品分から「ポテトチップス うすしお味」「コンソメパンチ」などのポテトチップス類を店頭想定価格で約5~10%程度、「Jagabee」各種を約30%値上げすると発表した。

「ストレス解消の手段だったのに、買うだけでストレスが溜まる」(30歳/女性/主婦)

「お菓子が好きだけど、値上がり幅が大きいと気軽に買えなくなる」(22歳/女性/パート・アルバイト)

「心の癒しだから困る」(36歳/女性/会社員)

「普段買っているチョコレートが高い」(31歳/女性)