■米倉涼子『ドクターX』の人気爆発とともに出世街道を突き進んだ敏腕女性プロデューサー

 スポーツ紙記者は言う。

「実は『ドクターX』は、今回報じられた映画化を持って終了するんです。この10年以上、テレ朝の秋クールドラマは米倉さんにおんぶに抱っこ状態でした。ただ、米倉さんのように年に1本しかドラマに主演しない大御所女優ともなると、役柄のイメージが定着するのを嫌がります。

 そのため、米倉さんも何度も続編の制作には難色を示してきたんです。そこを、度重なる交渉の末に映画化にまでこぎつけた。それだけにテレ朝としては、劇場版をなんとしても成功させたい、ということですよね」

 テレ朝は『ドクターX』が放送されなかった2018年には、米倉主演で『リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』を制作。ドル箱コンテンツをいったん休み、「色をつけたくない」という米倉の意向を汲んでいるところを見るに、テレ朝もシリーズの存続に必死だったことが伺える。

 シリーズ完結を迎えることになるという大人気ドラマだが、テレ朝内では、どのように受け止められているのか。

「特に残念がっているのは、シリーズのプロデューサーを務め続け、昨夏、テレビ朝日の取締役に就任した内山聖子さんでしょうね。彼女は米倉さんとは一緒に温泉旅行に行くほどの仲で、公私ともに親しい。取締役就任も米倉さんとの『ドクターX』でのタッグがあってこそです」(前同)

 テレ朝屈指の敏腕プロデューサーも惜しむ、米倉涼子の“大門未知子卒業”。“卒業公演”を成功させるべくテレ朝の“新相棒”に選ばれたという東宝に、劇場版『ドクターX』の配給を担当するのかを尋ねると、

「未発表情報に関してはお答えしていません」

 とのことだった。

 テレ朝が“新相棒”とともに挑むという『ドクターX』最終作。主演の米倉は、「私、失敗しないので」を最後まで継続できるのか――。