岡田将生(36)と染谷将太(33)がW主演を務める『田鎖ブラザーズ』(TBS系/毎週金曜午後10時〜)。その第5話が15日に放送され、田鎖誠(岡田)と田鎖稔(染谷)の父・朔太郎(和田正人・46)と、朔太郎が働いていた工場の工場長・辛島貞夫(長江英和・67)が建造密造に関わっていた疑惑が浮上した。
これにより、田鎖兄弟の両親殺害にかかわる重要人物の“最有力候補”が、憶測ながら見えてきた。黒幕か、指示役か実行犯かは分からないが、それはズバリ、真の上司・小池俊太係長(岸谷五朗・61)である──。では、その前に物語をおさらいしていこう。
同ドラマは、面倒くさがりの刑事・真と、その弟で、人と話すことに苦手意識がある無口な検死官・稔が、日々目まぐるしく起こる凶悪事件と、たった2日の差で時効になってしまった、31年前の両親殺害事件の真犯人を追う刑事サスペンス。第5話までに判明している、田鎖両親殺人事件にまつわるヒントは次の通りだ。
【以下、『田鎖ブラザーズ』第5話のネタバレを含みます】
31年前、ノンフィクション作家の津田雄二(飯尾和樹・57)が、田鎖家を訪れ、「また今夜来る」と言ったその夜に、田鎖両親が殺害される。津田は行方不明に。その津田が31年ぶりに発見されるが、末期がんで意識不明の状態に。一度は目を開けるも(!)、そのまま帰らぬ人となった。
元新聞記者で現在は質屋で情報屋を営んでいる足利晴子(井川遥・49)は、31年前、逃げた犯人に道端で斬りつけられた被害者の一人。父親は漁師。朔太郎が働いていた工場に出入りしており、工場が火災に遭った時に運び出されたシーンがあった。
第4話では、実は小池が、当時の田鎖両親殺人事件の捜査を担当していたことが突如として、明かされ、「もう時効だ」と、両親殺害犯を追う兄弟をなだめすかした。その第4話のラストで、朔太郎が遺した玩具のロボットの中に、拳銃が隠されていたことが発覚。
そして第5話。稔が手に入れた資料により、辛島金属工場が拳銃密造をしていた可能性が浮上。その当時、発砲事件があり、五十嵐組の組員が犯人だったことで、辛島金属工場と反社組織の関連が疑われることに。亡くなった津田が追っていたのは、この事件のことだったかもしれず、田鎖両親殺害も、五十嵐組の犯行による可能性が示唆された──。
さて。ここからは、過去にドラマアドバイザーを務めたこともある筆者の経験を踏まえた考察になる。
疑惑は、小池係長の突然の告白から始まった。自分が担当刑事だったこと。両親の事件に執着する田鎖兄弟に、小池はやたらと「時効」という言葉を強調したこと。あまりにいきなり過ぎる告白の上、まるで、田鎖兄弟の心の傷や執念を知りながら、両親の殺害犯を追おうとするのを止めさせようとでもしているかのような振る舞いは、やや不自然に映った。
だが、小池が怪しいとなると、殺害の動機は何か。それは、辛島金属工場が密造した拳銃、もしくはそれを依頼した反社組織と何らかの繋がりがあったと仮定すると見えてくる。この密造拳銃を津田が嗅ぎつけた。つまり、田鎖両親殺害の動機は、それが明るみになるのを避けるための「口封じ」である。
そして、小池=警察が絡んでいるとするならば、津田がその夜から行方不明になった理由も見えてくる。津田は、警察が絡んでいることを知ってしまった。いくらノンフィクション作家といえど、警察を敵に回して無事に済むわけがない。ゆえに、姿をくらませた。そして31年後に発見された後、病院で死亡したのも、同じように小池=警察からの「口封じ」に遭った可能性が高い。
次に晴子だ。第2話で晴子は、田鎖兄弟の前でこう言った。「もう事件追求はやめてほしかった」「16年前の今日、時効を迎えて終わった」と。さらに第5話でも、玩具のロボットの中に入っていた拳銃について「知らない方が良いこともある」と忠告をしていた。
ここから推理されるストーリーは、こうだ。工場の火災シーン。幼い晴子も運び出されていたが、実は火をつけたのは、晴子。晴子は知っていた。工場で拳銃が密造されているのを。そして実はそれには晴子の父もかかわっていた。おそらくは、五十嵐組との橋渡し。これらを津田に突き止められることを恐れた晴子は、その証拠を消してしまおうと、工場に放火したという流れだ。
そして晴子が新聞記者を辞め、一時姿を消していた理由は、この密造拳銃に小池=警察も一枚噛んでいる証拠を突き止めたから──。身の危険を感じたのだ。そうなると、田鎖兄弟が、警察が密造拳銃にかかわっていることを知った時に「口封じ」されることを恐れ、「もう事件追求はやめてほしかった」「16年前の今日、時効を迎えて終わった」と語ったことに説明がつく。聡明であるからこそ、手を引いた。そう考えてもおかしくない。