前半戦の山場「セ・パ交流戦」の季節がやってきた。昨季は15年ぶりにパの6球団が上位を独占。かねて指摘されてきた“パ高セ低”を改めて印象づけた。“独り勝ち”がありえる交流戦は、ゲーム差の変動も大きい。両リーグとも潮目が変わる可能性も大いにある正念場だ。そこで今回は、ペナントの行方を左右する交流戦の見どころを本サイトが厳選。識者の見解も交えて、きたる熱戦を展望したい。
V奪還を至上命令とする巨人は、交流戦よりトレードやベテランの処遇についての噂が絶えない。
現時点ではヤクルト、阪神に次いで3位をキープも、交流戦は“鬼門”。
昨季は6勝11敗1分の11位と、失速の主要因ともなっただけに、率いる阿部慎之助監督としても、同じ轍は踏みたくないというのが偽らざる本音だろう。
球団の内情に明るい番記者の一人が「現状は、あくまで噂」としつつも、水面下での動きをこう明かす。
「編成サイドとすれば、秋広優人(23)&大江竜聖(27)の2人を出して、リチャード(26)を獲った去年の今頃のような大型トレードをまた、やりたい。すでに各所で取り沙汰される戸郷翔征(26)をいきなり出すことは絶対ありませんが、それなりの“大物”を差し出す用意はあるはずです」
記者によれば、そこで候補の筆頭に急浮上しているのが、22年のドラ1・浅野翔吾(21)だという。
「巨人が狙うのは、オリックス・山岡泰輔(30)のような先発・中継ぎ双方で確たる実績のある投手。浅野を出して、山岡に、もう一人ぐらい若手が付くなら釣り合いも取れる」(前同)
このトレードはオリックスにも追い風だという。
「もともと浅野は関西にも近い香川県の出身。“ラオウ”杉本裕太郎(35)が頭打ちの今、オリックスとしても、おいしい話です」(同)
また、そんなトレード話とは別に、読売グループ内では、かねて“限界説”が囁かれる坂本勇人(37)の処遇も、喫緊の課題。
5月13日の広島戦では、劇的な逆転サヨナラ3ランで節目の300号にも到達。
生前の長嶋茂雄・終身名誉監督から“1年でも長く現役で頑張れ”との金言を授かった当人には、あと17本と迫る通算2471安打の“ミスター超え”も当然、念頭にはあるだろうが、
「坂本自身は自分で進退を決められる立場。結果次第では現役続行という可能性も見えてくる。
すでに見切りをつけているとされる山口寿一オーナーを見返す意味でも、DHでの出場も選択肢に入ってくる交流戦が、彼には正念場となりそうです」(同)
ちなみに、交流戦の通算最多安打記録の338安打は、他ならぬ坂本が持つ。
これを今季限りでの引退を、すでに表明している西武・栗山巧(42)が1本差で追っているというのも構図としては面白い。
しかし、指導者として、新人時代から両者をつぶさに見てきた伊原春樹氏は、「2人とも頑張ってほしいが」としつつ、こうも言う。
「1軍出場もままならない栗山よりは、勇人のほうがまだ可能性はあるとは思うけどね。ただ、ヤクルトや西武が今、この位置にいるのは、一つにはベテランを頭数に入れずとも戦えるようになったことが大きい。
西武なら件の栗山や中村剛也(42)、ヤクルトなら現役最年長の石川雅規(46)や山田哲人(33)らに、普通に出場機会があるようではダメなんだよ」