■光誠の中身は英人、はミスリード?

 とはいえ、《中身根尾の英人しか知らないから本来の英人がどんな人だったのかわかない》とXにあるように、英人(高橋の1人2役)のキャラに関する情報が少ないため、現世の光誠(高橋の1人2役)の中身が英人であるというのが、どうもしっくりこない。ひょっとすると制作側のミスリードかもしれない。光誠突き落とし犯にしても、これまでの更紗(中村)、妹・英梨(横田)に加え、友野(鈴鹿)まで浮上。この流れには、あきらかに視聴者を混乱させようという意図が感じられる。

 そんな中、どうも気になるのが英人の父・英治(小日向文世/72)だ。株に注ぎ込んで商店街の金をすべて溶かすなど、ダメ社長の描写を重ねるにしても重ねすぎで、どうも不自然。X上では、英治について《歴史修正を良しとしない抑止力》という指摘があるが、歴史を変えてきた、英人の中身の光誠と対称となる重要な存在なのかもしれない。

 また、「歴史を変えた代償は死」というフレーズも頻出しすぎだ。英人の体調が悪く、報いを受けそうな流れだが、不自然な頻出を考えると、これもミスリードか? こうなると、第1話で英治が光誠に巻き込まれ、死亡したのが気になる。ひょっとすると、歴史を変えた報いを英治が英人の代わりに受けた? 商店街買収を止める救世主は、英治なのかもしれない。

 現世の光誠の中身、突き落とし犯の正体の謎など、ますます混迷してきた『リボーン』。次回、転生前の世界で自死した更紗の父・金平(柳沢慎吾/64)が、泥酔して自暴自棄になる姿を英人が目撃する。はたして、悲劇は繰り返されるのか? 「最後のヒーロー」とは誰なのか? 終盤の展開に注目だ。(ドラマライター・ヤマカワ)

ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。