相撲界の内情や制度、騒動の行方を、元関脇・貴闘力が現場目線で読み解く。経験者だから語れる、大相撲のリアルが詰まったコラム。
先日終わった大相撲夏場所は、横綱・大の里、豊昇龍、大関・安青錦が休場。さらに、後半戦になってから、大関・琴櫻まで休場して、いったいどうなっちゃうんだろう……と心配していたけれど、最後の最後でスリリングな展開が繰り広げられた。
千秋楽、3敗で大関・霧島と小結・若隆景が並び、さらに4敗で義ノ富士ら4人が続いて、最大で6人による優勝決定戦になる可能性が出てきたのだ。
いったい誰が抜け出すのか、こんなにワクワクする展開も珍しい。オレも仕事の合い間に、テレビに食いついていたくらいだよ(笑)。
結果的に、3敗の2人の優勝決定戦になって、若隆景が2度目の優勝を決めたが、彼もケガで幕下まで陥落して、25場所ぶりの優勝だったわけだから、大したものだ。
もともと、口数が少なくて黙々と稽古をするタイプ。ただ、体が大きいほうではないし、31歳という年齢を考えると、これから大関、横綱を期待するのは、難しいと思う。
準優勝の霧島には、来場所の綱取りも見えてくるが、強いときと弱いときの差が激しくて、これから上に上がったとしても、安定した成績を残せるかというと疑問が残る。
となると、来場所新三役が確定的な義ノ富士(24)あたりに、がんばってもらいたいところだ。
夏場所は、幕内の優勝争いも面白かったが、同じくらい盛り上がったのが、幕下力士の7人での優勝決定トーナメント戦だった。