■唐突すぎた恋愛パート
仲間(千佳子)が退場した火曜日(42話)から、急に数字が下がってしまい、視聴者の反応がわかりやすすぎる。仲間編はじっくりと患者と看護師の関係について描いたので、そのままいくかと思いきや、また元通りの詰め込みすぎ状態になってしまったのだ。9週もフユ(猫背)の夫・康介(じろう)の看病と、入院患者・小野田(宮地)について描かれると思ったら、急にりんの妹・安(早坂美海/19)のお見合いが始まった。
そのお見合いシーンでは、安の恋心そっちのけで、シマケン(Aぇ! group・佐野晶哉/24)がりん(見上)への想いを無自覚に語る姿が描かれた。X上では、《団子屋カジュアル見合いシーンはいらなかったよな。でもどうしてもシマケンを出して話題にしたいという強い意思を感じる》《シマケンのことはスピンオフで良いと思う》など、不満の声が多い。
朝ドラの恋愛要素の多くは、恋人がヒロインの仕事を助けたり、逆に助けられたりと、物語にしっかり関わりながら描かれる。しかし、シマケンの場合はいつも瑞穂屋にいてりんと会うばかりで、看護師という仕事に関わる場面が少なく、物語に組み込まれていない。これが恋愛パートがいらないといわれる理由だろう。制作側の佐野推しもあるのかもしれないが……。
もちろん、本作に恋愛要素がいらないというわけではない。ただ、シマケンが登場するバランス、見せる順番がちぐはぐで、ノイズになっているのは間違いないだろう。りんと直美(上坂)ら見習い生たちの成長を軸にしたうえで、もう少し整理して見せられれば、数字も良くなるのではないだろうか。(ドラマライター・ヤマカワ)
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。