■ツッコミの声があちこちで

 ただ、サブエピソードについては、あちこちに粗さが目立ち、今回もX上で、《真は演技ではなく本当に洗脳されとったんかーい!》《防犯カメラの音声ってどこから出てきたんや?もう少し視聴者に伝わる伏線とかだしててほしいなぁ。チラッとしか見てないブレスの玉の配置とかも覚えてたりするし、結構展開が強引なんだよな》などと、批判の声が少なくない。

 そもそも、市役所の福祉健康課の秦野(渡辺)が、どうして相談に訪れた事件の被疑者に復讐をそそのかしていたのか説明がないため、一連の復讐殺人の印象が薄い。視聴者の指摘にもある、犯人のブレスレットの玉の配置にしても、ブレスレットに絡んだ会話とか、真(岡田)は映像記憶が優れているとか、なんらかの前フリがほしかったところだ。

 ドラマの重厚な雰囲気と、演者らの巧みな演技で流しそうになるが、突然、証拠が出てきたり、人物描写が浅かったり、そんな細部が気になって、どうも気持ちが盛り上がりきれないのだ。考察ものは、終盤で一気に視聴率と配信の数字が伸びるものだが、今ひとつくすぶっているのは、そういうところが原因なのかもしれない。

 本筋については、田鎖兄弟以外、みんな事件に絡んでいそう、という感じだろうか。ただ、そのままだと特に驚きはないので、なにかどんでん返しがありそうだ。たとえば、犯人は海外潜伏していた期間があり、時効が不成立、というのはどうだろう。最終盤での驚くような展開に期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)

ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。