■「ヤラれる前に準備せよ!」命を守る“家族会議”のススメ
闇バイト強盗に対し、我々はどんな準備をしておけばいいのか。
「何よりも大事なのは“緊急事態に陥ったら、どうするか?”ということを、ふだんから考え、家族で話し合うことです」
前出の伊勢野寿一氏は、この“家族会議”の重要性を説く。
「地震などが起きた際、避難場所を家族で決めておくのと同じです。日本の治安が良かったのは過去の話で、闇バイトなどによる乱暴な犯罪行為が増え、悪化している。いざというときに備え、ふだんからの心がけが一番の防御策です」
必ずやっておきたいのが、“家族内の隠語”を決めておくことだ。
「僕らセキュリティ業界では、トラブル時に相手に分からないよう、隠語を使います。例えば、ご家庭でも、番号で1番=変な電話や来訪者が来た、5番=110番する、などの合言葉を決めておく。少しでも違和感があったら、警察に連絡できる態勢を作っておくべきでしょうね」(前同)
ぜひ一度、家族で話し合っておいてほしい。そして何より大事な自分と家族の命を、守り抜いてほしい。
【前編】では、5月に16歳の高校生たちが引き起こした栃木県の強盗殺人事件の現場で何が起こっていたのか? 指示役の夫婦が事件前に「近所にアイスを配る」行動をしていた理由など、日本中が震撼した白昼の惨劇の舞台裏を詳報している。《【前編】はこちらから》
小川泰平(おがわ・たいへい)
1980年4月から2009年12月まで神奈川県警察の警察官を務め、警察局長賞や警察本部長賞などを受賞。現在は、犯罪ジャーナリストとして多数のメディアに出演中。
伊勢野寿一(いせの・としかず)
1978年生まれ。20代前半から総合格闘家を目指し、エンセン井上に弟子入り。現役の格闘家や元自衛隊員、大学の柔道・相撲部員なども在籍した伝説のセキュリティ組織『BONDS』を立ち上げる。設立当初は、格闘技イベントやクラブイベントなどの警備で名を轟かせた“コワモテ集団”だったが、その後は官公庁依頼の業務もこなすなど、日本では珍しい民間トップクラスのセキュリティ・チームに育て上げた。