■光誠と英人がもとに戻るのは無理がある?
ほとんどが、光誠の中身は英人(高橋の1人2役)であるという前提での考察だ。英人のキャラはほとんど描かれてこなかったが、今回、《英人は優秀であるのに家族や商店街のために才能を活かせず人生を送っていた。憎んでいたのか、商店街に産まれなければ才能を発揮できたのにと》など、英人は商店街を嫌っていたのではいう声が。
たしかに、大手企業に就職が決まっていたのに、父・英治(小日向文世/72)の闘病中に母が急死したため、しがないクリーニング店で働くというのは、不満を持ってもおかしくない。更紗(中村)にプロポーズしなかったのも、いつか出ていくつもりだったからか。英人が光誠になりきれたのも、もともと優秀だったからとすれば説明はつく。
そんな光誠と英人はどんなラストを迎えるのか? 考察では再び入れ替わって、もとに戻るという声が多いが、それではあまりにありきたりすぎる。また、英人の中身の根尾は、考えをあらためて会社に戻れるとしても、商店街を潰そうとした光誠の中にいた英人は、どんな顔で商店街に戻れば良いのか?
ひょっとすると、最終回予告で対面している英人と根尾は、お互いの事情を確認したうえで、そのまま新しい未来を生きていくことを選択するかもしれない。友野(鈴鹿央士/26)は「英人は一度、死んで生き返った」と推測していたが、それは互いに相手の体で生きていこうとする2人の今後を示唆していたのかも。また、あらためて別人として生き直すというのは、タイトル《リボーン》の回収にもなる。
ただ、たびたび登場してきた、英人が入院中に読んだ本に記された、「歴史を変えて成功を得た者は、死という代償を払う」という一文が、どう回収されるのかという疑問は残る。それは、タイトルの《最後のヒーロー》につながるのか? はたして、どんな結末を迎えるか注目だ。(ドラマライター・ヤマカワ)
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。