爆買い大国から一転、中国経済は今、深刻なデフレの病にかかっている。
「中国で大流行しているのが“貧乏人セット”と呼ばれる低価格メニュー。少し前から、各地で“3元朝食”、約60円で食べ放題の朝食が人気を集めています。北京市を中心に展開するチェーン店では3種類のお粥やスープ、豆乳、牛乳、ジュースがたった3元です」(全国紙外信部記者)
かつての一大消費大国で、何が起きているのか。国際アナリストの井野誠一氏はこう話す。
「中国は、コロナ禍に不動産バブルが崩壊し、経済に深刻な打撃を与えています。その影響は、かつてバブルが崩壊した日本よりもはるかに上回るスケールです」
これまで中国の高成長を支えていたのが、不動産市場だった。
「ピーク時には、GDPの25%以上、中国全政府歳入の40%を不動産価値が占めていました。不動産バブルの崩壊は投資家のみならず、一般世帯も資産を失い、借金を負い、失われた額は、GDP額に相当するという見方もあります」(前同)
さらに、国際政治経済学者の浜田和幸氏は、中国庶民の過酷な実態を話す。
「14億人いる国民の半数近くが貧しい生活を余儀なくされており、月収が1000元、日本円で2万円以下という低所得者層が6億人以上います」
しかし、中国当局が発表した25年の実質GDP成長率は5%だ。アメリカの同2.1%、日本の同1.1%と比べると、成長率は、かなり高いはずだが、
「中国当局が発表する数字は鵜呑みにできません。共産党の政策指揮の正当性を喧伝すべく、中国は実際の値をよく増減させます。成長率5%はせいぜい7割の3.5%。一方、10%台後半で推移する若者の失業率の実態は、3割増しで見るべきです」(前出の井野氏)