値上げ、値上げ、また値上げ……。スーパーの特売だけを追うのは、もう限界。黙っていても出ていくお金も、どうにかしなきゃ……。そこで本サイトは、物価高時代を生き抜くために、全国47都道府県の「生活コスト」を徹底調査。暮らしに直結する費用を比べてみると、同じ日本でも、街によってこんなにも大きな差があった!

「令和8年度の国民年金(老齢基礎年金)は前年度から1.9%増、金額で1300円の増加ですが、一方で、物価変動率は、プラス3.2%。年金は増えても、物価高にはなかなか追いつきません。これからは、収入だけでなく、毎月の支出を見ることが大事になります」(節約アドバイザー)

 毎月のようにかかる“ステルス税金”の中でも、差が目立ったのが国民健康保険料だ。全国一律と思われがちだが、実は地域差が大きい“固定費”でもある。

 移住プランナーでファイナンシャル・プランナーの仲西康至氏は、こう話す。

「加入者に現役世代や所得の高い人が多い地域では金額が抑えられやすく、逆に、高齢者が多く医療費がかかる地域では負担が重くなりやすい。場合によっては、3倍近い差が出ることもあります」

 編集部独自で算定したところ、最も安かったのは東京都府中市で年間20万5000円。2位は東京都調布市で21万5100円と続いた。

「東京は、なんでも高いと思われがちですが、国保では府中市や調布市のように安い自治体もあります。生活コストはイメージだけで見てはいけません。自治体ごとの制度や財政事情まで見ると、意外な穴場が見えてきます」(経済評論家)

 年齢を重ねるほど見逃せないのが介護保険料だ。

「65歳以上の介護保険料の全国平均は月額6225円です。厚生労働省が発表した2024〜26年度の基準額で、高齢化による介護費用の増加を背景に過去最高を更新しました」(前同)

 全国で最も高い大阪市は9249円。一方、最も安い東京都小笠原村は3374円。約2.7倍もの開きがあり、年間では7万円以上の差となっている。

 ファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏が、その仕組みを解説する。

「介護保険料は、介護サービスを使う人が多い地域では高くなりやすいです。一方で、家族と同居している世帯が多く、サービス利用が抑えられている地域では、保険料も低くなりやすい。ここも地域差が出るポイントです」

 75歳になると、後期高齢者医療制度に移る。26年度の平均月額が最も高いのは東京都で1万352円。一方、最も安いのは青森県の4990円だ。東京都と青森県では月に5000円以上、年間では6万円超の差がある。

「都市部は保険料が高くなりやすい一方で、病院が多く、通院しやすい安心感もあります。安ければいい、高ければ悪い、という話ではありません。老後は、負担の軽さと医療へのアクセスをセットで見るべきです」(経済ジャーナリスト)