■ユーザーからは不満の声も……
一方で、この過熱ぶりに対する不満の声も強い。
SNS上では《ストームエメラルダ夏休み期間中だからコンビニ周回してもあまり買えないんだろうな》や《また転売ヤーが群がってくる〜》《ストームエメラルダの抽選までにマイナンバー必須ならないかなぁ》といった声が並ぶ。
「国内の転売ヤーももちろん群がってきていますが、それ以上に深刻なのが海外の転売ヤーたちです。ポケモングッズの販売を行うオンラインサイト『ポケモンセンターオンライン』やその他のカードショップなどで、カード販売の抽選に必要となるアカウントをgmailやYahoo!メールなどのアドレスを使って大量に作り、応募するなど組織立った行動をとっています」(前出の中古トイ市場関係者)
26年5月に現在、市場で出回っている最新ポケモンカードシリーズ『アビスアイ』が発売された際も大量に買い込んだ未開封BOXを運ぶ外国人の姿が秋葉原などで目撃されている。
「また新作の発売時はもちろん、過去シリーズの再販の際にも郊外のショッピングセンターなどに転売目的の客が大群を成して来訪しているのは目撃されている。SNS上でも転売ヤーが店の前で列を作り、その他のテナントの出入り口を塞ぐなどの迷惑行為を行っているといった報告は絶えません」(前同)
すると6月8日に株式会社ポケモンの公式Xが【お知らせ】と題された文章を投稿。
《ポケモンカードゲームの30周年を記念した商品の販売時にはマイナンバーカードを使用した本人確認システムを活用予定です。》と記したうえで《詳細はこちらをご確認ください。》との文言と共に公式サイトのURLがアップされたのだ。
この対策に喜びを隠せないのは20年来の“ポケカ”愛好家だという40代の男性だ。
「明らかに海外の転売ヤーに向けた対策で、正直、溜飲が下がる思いですね。国内の愛好家の間でも“マイナンバー作成が間に合わない!”という声もあり現状は阿鼻叫喚ですが、欲しい人の手元へちゃんと届くという意味では、一定の効果を見せてくれると期待しています」
過熱が続くポケカの転売対策へ公式も動き出したということか。ただし、懸念点もある。
「あくまでも購入にマイナンバーカードが必要になるのは9月16日発売の『30thセレブレーション』からです。直近7月31日発売予定の『ストームエメラルダ』は対象とはなりません。過去の例からして、『ストームエメラルダ』に入っているとみられるレックウザのカードの高騰は目に見えていて、激しい争奪戦になるのは確実です」(前同)
つまり、公式が転売ヤー対策を発表した6月8日から、対策が行われる9月16日までのおよそ3か月間は空白期間となるのだ。
「それなのに先行して9月発売の『30thセレブレーション』の情報が公式から発表されてしまい、ポケカ熱が高まり始めている。直近で発売予定の『ストームエメラルダ』もその波に飲まれそうです」(同)
もともとは子ども向けのカードゲームとして親しまれてきた“ポケカ”だが、いまや価格の高騰や争奪戦が常態化し、その楽しみ方は大きく変化している。人気が広がるいまだからこそ、節度ある“大人”の対応が求められている。