マクドナルドやケンタッキーフライドチキンといった有名ファストフード店を生んだ米国。ジャンクフード大国として知られるこの国で現在、国民的飲料の座を巡り大きな変化が起きている。
「背景にあるのは、健康志向の高まりとともに急拡大している“プレバイオティクス飲料”市場の存在です。腸内環境を整える機能性が注目され、同市場はすでに約2000億円規模にまで到達しています。2017年に創業したプレバイオティクス飲料を手掛ける飲料メーカー・オリポップ社は、24年に約200億円だった売上を25年には400億円規模にまで倍増させたほどです」(食品メーカー関係者)
米国ではコーラやペプシといった国民的飲料の売上も上回りそうな勢いを見せているというプレバイオティクス飲料のオリポップ。そんな中、この売り手市場に挑もうというのは23年創業·宇都宮大学発のベンチャー企業「株式会社Ferment Base(ファーメントベイス)」だ。
米国進出に向けて同社が主力商品とするのはなんと甘酒。
甘酒の海外展開を進める同社の代表取締役である平松光幸氏が話す。
「発酵=ヘルシーという認識はすでに現地で浸透していますが、甘酒そのものの認知度はまだまだ。ただ、発酵食品への注目度は現地で非常に高いので市場との相性は非常に良いと思います」
事実20年には01年から四半世紀以上放送されている米国の人気料理番組『アメリカズ・テスト・キッチン』でも食品トレンド予想で麹が1位に輝くなど、発酵食品は高い注目を集めている。
また、ロサンゼルスでは全米で唯一日本人が経営する『Amazake Co.』や手作り甘酒専門ブランド『Culture Crush』が近年オープン、甘酒がブレイクする可能性は大いにあるのだ。
同社の進出先であるシリコンバレーもロサンゼルスと同じ西海岸。
「ビジネスパーソンの健康意識が高く、発信力も強い。トレンドの起点になりやすい場所」と平松氏も進出の理由を語る。