FIFAワールドカップ2026の開幕で、世間はすっかり“サムライブルーVS世界”一色。

 だが、本サイト読者の注目度でいえば、何を置いてもプロ野球。それも“セ界”の戦いだろう。

 特に巨人は、阿部慎之助前監督のワンマン体制から合議制へと転換し、初の外様指揮官・橋上秀樹監督代行を迎え風通しも変わった。“メークドラマ”はこれから始まる!

「暴行容疑で書類送検された阿部慎之助前監督の一件で、激震が走った巨人でしたが、直後にスタートした交流戦は“セ界”ではトップと意外なほど好調。

 球団内部では、オフェンスチーフから急遽“昇格”した橋上秀樹監督代行の評価が急上昇していると、もっぱらです」(元スポーツ紙デスク)

 代行とはいえ、選手として巨人在籍経験のない人物が指揮を執るのは、球団の長い歴史においても初のことだ。

 ましてや、リーグ優勝でも果たそうものなら、それこそ新時代を拓く歴史的な快挙である。

「山口寿一オーナーはそれも見越して、どちらに転んでもクビを切りやすい“外様”の橋上さんを指名している。“野村の教え子なんて冗談じゃない”と、ご立腹だった広岡達朗氏のような反発がOBから出てくるのも当然、織り込み済みだったはずですよ」(前同)

 さて、では、その橋上体制となった交流戦以降の巨人は、どう変わったのか。

 まずは投手陣。頼みの山崎伊織(27)まで故障で欠く先発ローテに、“計算の立つ”頭数がそろってきたのは、大きな朗報だろう。

 5月30日の敵地日本ハム戦では、中大出身の阿部前監督の後輩でもある23年ドラ1・西舘勇陽(24)が、今季初登板で即、初勝利。

 続く6月5日の本拠地ロッテ戦では、左腕・井上温大(25)も、チームを勢いづける絶妙なタイミングで、プロ初完投を記録した。

 西武とオリックスで監督を務め、第2次原政権の巨人ではヘッドコーチを務めた伊原春樹氏も、こう指摘する。

「橋上とは、彼の現役最終年、2000年の野村阪神で一緒だったが、当時から物静かな印象。今も端で見る限りは喜怒哀楽を、あまり表に出さずに落ち着いて指揮を執っている。現場の選手たちも阿部が監督のときより、かえって自然体でプレーできている気はするね」

 その伊原氏は、采配自体は「オーソドックス」と評するも、橋上色とも言うべき“らしさ”も随所で見られるという。

 それが顕著に光ったのが、0対3で敗れた5月31日の敵地での日本ハム戦。

 開幕投手も務めたドラ1左腕・竹丸和幸(24)を、あえて完投させた局面だ。

「パッパと代えてしまうタチの阿部監督なら、あそこは間違いなく継投だった。ああいう場面で先を見据えた我慢ができるというのも、阿部より年長で、経験値もある彼ならではというところだろう」(前同)