悲願のワールドシリーズ3連覇に向け、ドジャースの侍トリオが、ここへきて一段、ギアを上げている。

「日本時間6月4日に10試合目の登板、6勝2敗で防御率0.74の大谷翔平(31)は、規定投球回に達すれば、即防御率トップの予定だった。大谷は、勝ち投手の権利を持って降板。残念ながらリリーフ陣が崩れてチームは敗れたが、最終回にホームランを放つ無双ぶりでした」(スポーツ紙大リーグ担当記者)

 エース山本由伸(27)も、さすがの安定感。不安視された佐々木朗希(24)も徐々に復調している。

 そんな彼らの投球は、専門家の目には、どう映るのか。大リーグ経験者でもある藪恵壹氏は、こう話す。

「今季の大谷は、なんと言ってもフォーシームが抜群にいい。真っすぐに、あれほどの精度とスピードがあるなら、ツーシームのような小さな変化球はもはや必要ない。それとABSが導入されたことも大きいね」

 大リーグでは今季から、いわゆる“ロボット審判”が公式戦にも本格導入されている。これが投手としての“大谷無双”にも一役買っていると、藪氏は言う。

「サッカーの“三笘の1ミリ”じゃないけど、ボールの端が少しでもかすればストライク。つまりは、制球のいい投手ほどゾーンを広く使えるわけです。自慢のスイーパーに加えて、カーブを多投しているのも、それが理由じゃないかな」

 確かに今季の大谷は、奪三振率こそ以前より低下しているが、そこに占める見逃し三振の割合は、目に見えて増えている。

 カーブの多投が意識的なものであることも、“省エネ”につながるゴロ率の大幅な上昇という、データ的な側面からも明らかだ。

「自身4連勝で6勝目を挙げたダイヤモンドバックス戦でも、6回を無失点。その完璧さは捕手のスミスも“地球上で最高レベル”と称えたほどです」(前出の大リーグ担当記者)