■殺害事件に至る流れが不自然すぎる

 もっちゃん(山中)が田鎖家に侵入するシーンもあったが、X上では、《もっちゃんが殺人を犯した前提で話が進んでいるが、実際に刺しているシーンは出ていない》《もっちゃんは犯人ではないと思うんだよな、1話目でニュース見た時のもっちゃんの顔、あれは自分が殺せなかったのに何で?の顔》などと、もっちゃんは実行犯ではないという声が多い。

 ほかにも、いろいろと考察の声が出ているが、《五十嵐組が田鎖夫妻消すように言うた訳じゃないから、立ち退きとの交換条件は成立しなくない?》《火災保険と土地の売却で手術費賄えたの?それだと密造銃と田鎖家、もっちゃんの悲劇は無駄になるんだけど…?》など、本筋である両親殺害事件の描写に疑問を呈する声も多い。

 そもそも善人キャラのもっちゃんが、五十嵐組に地上げ絡みで命を狙われている母親を救うためだからと、知人夫婦を殺害するだろうか? しかも、それは全部、刑事・笹岡(柳憂怜/63)が描いた絵のようだ。いくら笹岡が五十嵐組とズブズブだったからとはいえ、現役刑事がそこまで大胆なことをするだろうか? Xでもツッコまれているが、銃の取引と立ち退きは別の問題。それを無理につなげようとしているから、わかりにくくなっているのだろう。

 ミステリーは金曜ドラマのお家芸。しかも、『MIU404』や『最愛』などの新井順子プロデューサーが手がけるということで期待値は高かったが、平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)が5%台どまりなどと、数字は振るわない。次週で最終回だが、サッカーのワールドカップが始まったこともあり、盛り上がることなく、ひっそり終わるのではないだろうか?

(ドラマライター・ヤマカワ)

ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり多部未華子佐藤二朗綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。