■市が経緯と今後について回答 B社に直撃取材をするも…
市は2024年2月に改めて両者を指導するも、昨年2月にはついに船の一部が水没し、“これ以上の放置は危険”との判断で行政代執行による解体に至ったという。
本サイトは川崎市港湾局川崎港管理センター港湾管理課に話を聞いた。
市の担当者が「この内容が公式的な発表になります」(以下同)と本サイトに送付した市議会環境委員会の報告資料によると、解体作業費の3330万8千円は暫定であり、状況によってはさらに増額する可能性もあるという。
これだけの費用が税金支出となると、市民からは批判の声もあがりそうだが、「本船の管理権限は、両者にあると本市では考えております」とした上で、撤去費用について「行政代執行令書は、両者に送付しており、請求も両者になります」と回答。
しかし、前述の通り、A氏・B社ともに資産がないとしている。“無い袖は振れない”可能性については、
「お支払いいただけない場合は、国税滞納処分の例により徴収することができる」
と強制力も伴うことを説明した。
ところで、8年間も船が放置されるなか、市民からは何か声が上がることはなかったのか。これに関しては、「放置されている場所の周辺に住宅環境はないことから市民の方からの苦情等はありません」という。
約8年にわたり、裁判を経ながらも船の放置を続けた運航会社のB社と所有者のA氏。一連の問題について、当サイトはB社のHPに記載されたメールアドレスに取材を申し込んだ。
しかし、メールは宛先不明で返送されてしまい、HP記載の代表電話も「現在使われておりません」とアナウンスされるのみ。
市は船の撤去に先立つ6月8日、《告発を行うことで、今後の放置船の抑止につなげる》(市議会環境委員会の報告資料より)として川崎海上保安署長あてに告発状も提出しているという。
港湾法第63条によれば、罰則は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金が科される。ことの経過次第でA氏とB社は刑事罰を受けることにもなりかねない。