みなさまの受信料で支えられているNHK。公共放送であるがゆえ、災害時には他局に先駆けいち早く、被害状況や避難情報を報じてくれている。そんなNHKの一大事、自局のアナウンサーの「逮捕」が報道じられたのは、2023年2月20日のことである。

 邸宅侵入の疑いで東京・中野署に逮捕されたのは、局で24年間スポーツ実況をメインで担当してきた船岡久嗣アナウンサー(47)だ。

 2021年に行なわれた東京五輪の開会式ではラジオ実況も勤め上げ、局内外で実力派として知られている船岡アナ。そんな船岡アナが諭旨免職処分となったことを、NHKは4月22日に発表した。警視庁担当記者が明かす。

「船岡アナは、自局の女性アナウンサーの後をつける形で2月17日に都内のマンション内へと侵入し、女性の部屋に押し入った。その場で、室内にいた民放キー局に勤める男性と小競り合いとなり、3階の共用部分から飛び降り、階下に止めてあった車の上に落下。負傷し、入院しました。そして、退院のタイミングで逮捕となったのです」

 NHKに先駆けて、この事件をいち早く報じたのは、部屋にいた男性が所属していた民放キー局。他局がその報道を後追いする形で、船岡アナの侵入先が同僚女性アナの自宅だったことが判明したわけだ。局内の関係者が明かす。

「彼女は、4月から局の看板番組を任されています。事件後はアナウンス室の上司が“休みを取るか?”と打診するも自ら続投を志願。看板に抜擢されたとあってか、仕事にかける思いは人一倍強いのでしょう」

 船岡アナと被害女性は、地方局時代に上司と部下の関係にあった。そこで2人の関係に変化が生じ、今回の事件へとつながったのではないか、と局内ではささやかれているという。そんな船岡アナへの今回の処分は、局内でどのように受け止められているのか。