■局内では「見せしめ処分」との声も……退職金は8割払われる!?
「率直に言って重たい処分だと思いました。NHKでは週刊誌沙汰になっても、当該職員が処罰されないことも少なくありません。昨年10月に『文春オンライン』(文藝春秋)で不倫愛が報じられた阿部渉アナ(55)も、アナウンス部から外されただけで処分すらされていません。
それと10年ほど前ですが電車内で痴漢を働き強制わいせつの現行犯で逮捕されその後、不起訴処分となった男性アナがいました。さすがにアナウンス部からは外されましたが停職3か月の懲戒処分のみでした。
NHKでは今年1月から前田晃伸会長に代わり稲葉延雄さんが新会長に就任しています。政権との距離が近すぎるとも批判された前田会長体制下ですが、今回はその膿を出し切るための見せしめ処分、との声も局内にはあるほどです」(前出のNHK関係者)
今回、船岡アナに下ったのは、懲戒免職の次に重い諭旨免職処分。退職金は支払われるが、減額となる。NHKの退職金制度は在職時の職位に応じて代わる仕組みになっている。先のNHK関係者が明かす。
「船岡さんの職位はC2と言われるもので、非管理職では一番上にあたります。アナウンサーは現場での仕事にこだわる人も多いことから、管理職への登用試験を受けないことも少なくない。
C2だと基本給は40万円ほどで、そこに、残業代や地方局勤務の際は単身赴任手当などが加わります。船岡さんは札幌放送局所属でしたし、お子さんもいることから扶養家族手当ももらっている。年間で1000万円ほどの給料でしょうね」
みなさまからの1000万円が、事件をきっかけに水泡に帰したわけである。気になる退職金の額だが、
「諭旨免職処分の場合、退職金は通常の8割ほどになります。局内の退職金制度をベースに金額を計算すると非管理職で24年間務めた船岡さんの退職金額は500万円ほどでしょうね」(前同)
NHKに船岡アナの退職金や、今回の処分に新会長就任が与えた影響を尋ねると、
「公表した内容以外はお答えしていません」
みなさまからの受信料で成り立っているNHK。不祥事を起こした局員の退職金制度を”みなさま”に説明できないで許されるはずがない。