■劇場版『ケロロ軍曹』が公開初日に大荒れになった3つの理由

 映画レビューサイトでも厳しい評価が飛び交うことになった『新劇場版☆ケロロ軍曹』。厳しい意見、批判の最たるものとしては、ファンが求めているのは“『ケロロ軍曹』作品”なのに、あまりに福田監督の作品のキャラを全面に出しすぎていること。そして、その事実を公開初日の朝まで伏せていたことだ。

 また、『ケロロ軍曹』は今秋から『ケロロ軍曹★』のタイトルで新テレビシリーズが放送予定だが、その際には主人公・ケロロ役の渡辺久美子(60)も含めて全キャストを一新することが発表されている。つまり、今回の『新劇場版☆ケロロ軍曹』はファンにとって久しぶりの新作アニメというだけでなく、当時のキャスト陣が演じる最後の作品でもあるのだ。

 当時のアニメとは無関係の福田組オールスターとも言えそうな内容であること。その事実が公開初日まで伏せられていたこと。そして、それがキャスト一新前の最後の作品で起きたこと。これら3つの理由から『ケロロ軍曹』ファンは大荒れに。

《初日に爆弾投下しないでよ...声優交代最後の作品なのに監督色強めで見る前からとんでもなく不安です》
《流石に公開当日まで情報伏せておいていざ観に行くぞって時に自分が担当した作品のキャラ・キャストが出ますは作品の私物化しすぎでは…ケロロ軍曹としても度を超えてる》
《ケロロ軍曹見に来たのに何で福田雄一の自己満作品上映してんだ?パロディ多すぎ。オリキャス最後の作品で何してくれてんだ》
《ケロロ軍曹というコンテンツを通して福田監督作品アベンジャーズを観た気持ち》
《ケロロもヨシヒコも好きだけど誰も望んでない》

 といった、厳しい声が多く寄せられている。

 もっとも、福田氏は自ら頼み込んだというより、制作サイドからオファーされて引き受けた形と見られるため、

《ケロロ軍曹、めっちゃ叩かれてるけど、福田雄一に"オファー"したなら、そらそうなるやろとしか言えない。 自ら志願した訳ではなく、オファーなら自分の"色"を期待されてると思うんだから》
《「ああいう」監督だと知れていて、それによる毀誉褒貶も激しい、とわかっててオファー出す方がダメだと思うよ。頼まれたらそりゃ受けるでしょうよ、創り手は》

 といった、福田氏をフォローする声も寄せられている。

 筆者も実際に観たが、パロディネタがてんこ盛りなのは、ある意味では原作通りではあるのだが……という感想を抱いた。

 福田監督作品を巡っては、今年4月29日にSnow Man・目黒蓮(29)主演で漫画が原作の映画『SAKAMOTO DAYS』が公開された際には、原作ファンからも好意的な声が多く、映画レビューサイトでも低くない評価を獲得している。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。『ケロロ軍曹』をリアルタイムで楽しんでいた世代。