■『一次元の挿し木』はあえてのギャンブル
本作の脚本を担当するのは、高田亮氏と清水匡氏。地上波GP帯の連ドラ経験は浅く、近作では、ともに24年4月期『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系)ぐらい。予定されていたドラマの制作が見送りになり、急遽、作られたという事情もあり、舞台を見ているかのような“迷作ドラマ”ではあった。その2人が脚本担当というのは、抜擢と言っていいだろう。
今期の日曜枠は、全話平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)が14.3%で、最終回は19.6%という最高視聴率を叩き出した、23年7月期の話題作『VIVANT』(TBS系/毎週よる9時~)の続編がある。これと同じ曜日に当てるのは相当の覚悟がいるが、だからこその抜擢、チャレンジなのだろう。
日本テレビの日曜枠は、SixTONES・ジェシー(30)のファンサービスに徹した『パンチドランク・ウーマン -脱獄まであと××日-』や、思い切り韓国ドラマに寄せて“メロ”に徹した前期『10回切って倒れない木はない』など、チャレンジングな作品が多い。どうせ『VIVANT』に当てるなら、大胆な挑戦をしようと考えたのではないだろうか。
はたして、『一次元の挿し木』はこの賭けに勝つことができるのか。7月26日スタートの『VIVANT』より、3週間も先行してスタートするが、この間に考察を盛り上げて視聴者の支持を掴み、視聴率や配信サービスのお気に入り登録数を伸ばせるかに注目したい。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。