サブスク時代において、ユーザーの意思決定を巧妙に誘導する「ダークパターン」が問題視されている。
ダークパターンとは、インターネットやアプリの画面設計によって、消費者を事業者に有利な選択へと誘導する仕組みのこと。たとえば、閉店をうたいながらも全然閉店しない店による“閉店セール商法”も、それに該当すると言われている。
そのダークパターン。インターネットのサブスクリプション契約で蔓延しているのが、現代の大きな問題の一つとなっている。その一例として先日、大きな話題となったのが、サッカーW杯配信をめぐるDAZNの料金表示だ。
「ワールドカップが終わったら解約するつもりだったし、980円の2カ月分、1960円くらいならいいかなと思ったんです」
そう話すのは、6月に始まったサッカーワールドカップを観るためにDAZNのサッカープランを契約した20代・会社員。
問題となったのは「月額980円」という強い訴求だった。
一見すると“1カ月980円のみ”で観られるように思えるが、実際は、
「大きく【980円】って書いてあったので、”W杯を観やすくするプランがあるんだ!”くらいの気持ちですぐに契約したんです。そしたら最初の3カ月のみが月額980円、その後は月額2600円に移行されるとか。さらに年間契約が前提となっていて途中解約はできず、そうすると支払い総額は2万6340円に。2カ月分1960円で解約するつもりだったので、ビックリしましたね。しかも僕の場合、そのことがSNS上で話題になり、DAZNが炎上し、それを取り上げたニュースサイトの記事を読んだことで、たまたま気づけたから良かったものの、報道がなければW杯終了後まで気がつかなかった可能性が高いです(笑)」
疑うこともなく契約をしてしまった点は反省はするものの、名前の通っている大手の配信サービスがそんなことをするなんて微塵も考えていなかったと言う。
この点についてはSNS上でも、《典型的なダークパターン》、《プロ野球限定プランも似たようなもの。オフシーズンは何にも観るものないのに年間契約だったから無駄に払い続けてる》など不満が噴出した。
「確かに、ちゃんと見れば書いてあるのかもしれませんが、最初にそれが頭に入ってこなかったです。観たい! って思いと、安くなってるし、チャンス! って思いが重なって反射的に契約していました」(前同)
その後、批判の高まりを受けてDAZN側は説明不足を認め、対応の見直しを進める事態となったことはすでに大きく報道されており、周知の通りだ。現在、価格は分かりやすく表示されている。