一年で一番、不快な季節。
あっさりしたものを食べたい一方で、辛いものでピリッとしたい。さらに、バテないように多様な食材を含む栄養バランスがよいものを口にしたい。
そんなワガママに応えてくれるのが、 冷やし麺だ。
本サイトは、全国にチェーン展開する飲食店のメニューに注目。元祖B級グルメライターの田沢竜次氏と、『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の第4代、5代「B級グルメ王」の柳生九兵衛氏らとともに、読者に代わってさまざまなメニューを実食し、「極うま冷やし麺」のトップ10を制定した。【各商品の価格や詳細は最終ページ参照】
前編に続いて、ここからはランキング上位の発表だ。
第5位は、大阪王将の『冷やし麻辣担々麺』。麻辣醤、ラー油、花椒を効かせたシビ辛系で、肉そぼろ、焼きモロコシ、揚げナス、レンコンなど具材もにぎやかだ。
元祖B級グルメライターの田沢竜次氏が言う。
「ボリューミーで、かなり味が濃い。甘辛い味が強く、山椒の風味も効いています。粗挽きのミンチもたっぷりで、ガツンと腹にたまる満足感の高い一杯ですね」
第4位は、ガストの『初代和風さらだうどん』。1992年の創業当時メニューを復刻したという一品だ。
「サラダうどんという名前から軽い食事を想像しましたが、レタス、トマト、紫キャベツ、人参、ツナ、花カツオ、刻みのりなど具がたっぷりで、食べ応えがある庶民派メニューです。鰹節やマヨネーズ、しょうゆ系の味が混ざった、どこか懐かしい味ですね」(同)
ここからはベスト3を。
第3位に輝いたのは、日高屋の『黒酢しょうゆ冷し麺』。キュウリ、ワカメ、錦糸卵、ハムなどをのせた、王道の冷やし中華だ。麺はつるつるしたストレート系。
「B級グルメ王」の柳生九兵衛氏が言う。
「コスパ、ボリューム、食べやすさまで含めると、総合力はかなり高いです。
これで670円なら文句のつけようがない。黒酢のタレは酸味が強すぎず、食欲が落ちる夏場でもツルッと食べられます」(柳生氏)
第2位は、なか卯の『温たま冷やし担々うどん』(並690円)。ゴマ担々だれに花椒を加え、温泉卵をのせた冷たいうどんだ。
担々麺というと中華麺を思い浮かべるが、なか卯の平打ち気味でツルツルしたうどんが、意外なほどタレとよく絡む。
「年配の方も食べやすい“優しい担々麺”という感じです。辛さは控えめで、全体的にマイルド。派手さはありませんが、暑い日にスルスル入る素朴な一杯です」(前出の田沢氏)
そして栄えある第1位は、リンガーハットの『豚しゃぶ冷やしちゃんぽん』!
ゴマ風味の冷たいちゃんぽんスープは、コクがありながら後味はサラリ。豚しゃぶに加え、細切り人参、赤パプリカ、ネギ、水菜など、6種の国産野菜が入るうえ、“味変”用にラー油もついてくる。
「冷たいスープがクリーミーで、他の冷やし麺とは違う味。どのジャンルにも属していないような感じがありました。野菜も多く、豚しゃぶもいい具合に散らされていて、ちゃんぽんは温かいものという固定観念を吹き飛ばした、文句なしの王者です」(同)
田沢氏がスープまで飲み干した一杯に、柳生氏も最高評価をつける。
「今回食べた中では、総合的にこれが一番。独自性、満足感、価格のバランスまで含めて、本当にオススメできます」(柳生氏)
暑さに負けそうな日は、冷たい麺で胃袋から立て直そう。
【前編】王道の「冷やし中華」から冷たいそばやうどん、チェーン店で味わえる本格的な冷製パスタまで。B級グルメ専門家の絶妙なチョイスが光る。《【前編】はこちらから》
田沢竜次(たざわ・りゅうじ)
元祖B級グルメライターとして活躍。映画評、書評、60~70年代B級カルチャーなどにも精通する。著書に『B級グルメ大当りガイド』『ニッポン映画戦後50年』など。
柳生九兵衛(やぎゅう・きゅうべえ)
安くてうまいものをこよなく愛する「プロの食いしん坊」。TVチャンピオン(テレビ東京系)第4代、第5代B級グルメ王。名物おでん探究家としても活動。宮城県の「石巻おでんプレミアム」をプロデュースし、好評販売中。