日本競馬界のレジェンド・武豊が名勝負の舞台裏を明かすコラム。7月19日の函館競馬ではシグレに騎乗予定の、彼のここでしか読めない勝負師の哲学に迫ろう。

(以下の内容は2026年7月13日に寄稿されたものです)

 毎年8月第2週の土曜日に、イギリス・アスコット競馬場で開催される、国際騎手招待競走、第26回シャーガーカップへの招待状をいただきました。

 このレースは、6競走によるチーム対抗戦で、今年は、イギリス・アイルランド選抜、ヨーロッパ選抜、チーム香港、世界選抜の4チーム。僕が所属するのは世界選抜です。

 僕が招待状をいただいたのは8年ぶりで、これが9度目の参戦になります。

 チームの優勝はもちろん、最も得点を獲得した騎手に贈られるシルバーサドル賞を一度も手にしたことがないので、現在、全国各地で開催されている『武豊デビュー40年~前人未到の記録~』に花を添えられるよう、一発を狙っています。

 日本からは、クリストフ(ルメール騎手)も参加しますが、彼はヨーロッパ選抜なので、僕とは敵同士です。世界の名手と腕を競い合える楽しみとは別に、クリストフに負けないよう、イギリスでも全力騎乗で頑張ります。結果を楽しみにしていてください。

 すでにお伝えしたように、シャーガーカップの後には、安田記念の優勝馬、シックスペンスで挑む、フランスGIジャックルマロワ賞(8月16日)が控えています。

 根拠はありませんが、何だか今年の夏は、いい夏になりそうな予感です。

 通算勝利数5000勝までマジック4で迎えた7月第1週は、両日ともに函館競馬に参戦。この2日間で一気に決めたいという気持ちで臨みましたが、甘くはありませんでした(笑)。

 この2日間で挙げた白星は2つ。ひとつは、7月4日函館12Rダート1700メートルで行われた3歳1勝クラスのシーズザスローン。2勝目は翌5日、函館10R、芝2600メートル戦で行われた横津岳特別。キタサンブラックの半弟アルマデオロで挙げた勝利でした。

 4日の7Rと10Rが2着。5日は、5Rから3連続で2着。この5つのうち2つ勝っていれば……という声もありますが、競馬に“たられば”はありません。負けは負け。気持ちを切り替えて挑みます。