気象庁が今年から最高気温40度以上の日を“酷暑日”と名づけたが、日本気象協会の予測では全国の7~14地点で40度以上が観測される見込みだという。命を脅かす暑さが、すぐそこまで迫っているのだ。そこで今回は、50歳から実践したい“熱中症対策”を大特集。朝起きてから夜眠るまで、日常に潜む危険と、その対処法を紹介する。

 世界各地で、記録的な熱波が猛威を振るっている。

「7月2日、米ニューヨークは14年ぶりの猛暑に見舞われ、一部地域では気温が42度に達しました。また、フランスでは6月に最高気温44.3度を記録。スペインでは熱波による死者が相次ぎ、ヨーロッパ全体の死者数は2000人を超えたと言われています」(全国紙外信部記者)

 背景には、太平洋の海面水温が極端に高まり、強い勢力で異常気象を引き起こす“スーパーエルニーニョ”の影響が指摘されている。それは我が国、日本も他人事ではない。

 ふだん通りに生活していると灼熱の暑さがあなたの命をも脅かすかもしれない。そこで、真夏に必要なサバイバル術を朝から夜までの時間ごとに伝授する。

 まず、朝の時間帯。これからの季節に警戒したいのが、睡眠中に脱水が進むことで発症する“夜間熱中症”だ。睡眠専門医の坪田聡氏は、次のように語る。

「日中の熱中症との違いは、自覚がないまま脱水が進む点です。睡眠中は暑さや喉の渇きに気づきにくく、目が覚めたときには重症化しているケースも多々あります。寝起きにだるさや頭痛、吐き気、めまいがある場合は夜間熱中症の可能性を疑ってください」

 そこで、実践してほしい対策が、目覚めてすぐの水分補給。

「起床後に、コップ1杯分、約200ミリリットルの水を飲む習慣を持ちましょう。人間は、一晩にコップ1~2杯分の汗をかきます。暑い日は、それ以上の水分を失うこともあるので、起床直後のカラカラ状態の体を放置しないことが肝心です」(同)

 また、朝食の重要性を説くのは、新潟大学名誉教授の岡田正彦氏だ。

「日本人の1日の平均的な水分摂取量は約2600ミリリットルですが、そのうち、約1100ミリリットルを食事から得ています。肉や魚、野菜などの食材には多くの水分が含まれているからです。1食抜けば、その分、水分補給の機会も失われるので、朝食は、必ず食べてください」