気象庁が今年から最高気温40度以上の日を“酷暑日”と名付けたが、日本気象協会の予測では全国の7~14地点で40度以上が観測される見込みだという。命を脅かす暑さが、すぐそこまで迫っているのだ。そこで今回は、50歳から実践したい“熱中症対策”を大特集。朝起きてから夜眠るまで、日常に潜む危険と、その対処法を紹介する。

 夜は、睡眠中に脱水が進むことで発症する“夜間熱中症”への対策が必須。というのも、夏の熱中症の約4割が、夜間に発症しているというデータがあるのだ。

 睡眠専門医の坪田聡氏が言う。

「強い日差しを浴びた住宅のコンクリートや木材は大量の熱を蓄え、夜になると、その熱を室内へ放出します。そのため、日が沈んでも室温がなかなか下がらない。また、日中に屋外で活動した人は、体から多くの水分が失われています。そのまま眠ると、睡眠中にさらに脱水が進んで、より危険です」

 そこでカギになるのが、寝室の環境作りだという。

「エアコンは、就寝の30分~1時間前につけ、25~26度で寝室を冷やしておくこと。布団に入る際は26~28度にし、切タイマーを使わず、朝まで連続運転してください。途中で室温が上がると、夜間熱中症につながります」(前同)

 寝具やパジャマも、睡眠中の体温調節を左右する、重要なアイテムだ。

「通気性の悪いものは背中やお尻との間に熱や湿気がこもり、体温調節を妨げます。なので、敷きパッドは、接触冷感素材や通気性の良いメッシュ素材がいいでしょう。パジャマは、吸汗速乾性の高い麻や綿、シルクがオススメです」(前同)

 食事については、1日3食を欠かさず食べることが重要。1日に必要な水分摂取量の約半分を食事から得ているからだ。

 さらに、各時間帯の食事に、熱中症対策の食材を取り入れれば一石二鳥だ。

「朝食にオススメなのが、オクラと納豆です。オクラは食物繊維が豊富で、夏に乱れやすい腸内環境を整える働きが期待できます。

 さらに、ビタミンCも含まれ、紫外線によるダメージから体を守る助けにもなる。納豆は、暑さで食欲が落ちる夏に不足しがちなたんぱく質を、手軽に補給できます」(管理栄養士)