「月に2〜3回は家系ラーメンを食べますが、ここ数年は本当に新しい店が増えましたよね。SNSで見つけた店に行こうと思っても、次から次へと話題の店が出てきて追いつかないくらいです」

 そう話すのは、月に2〜3回家系ラーメンを食べ歩く都内在住の40代会社員だ。

「昔は家系ラーメンといえば、ガッツリ食べたい男性が行くイメージでした。でも最近は女性一人やカップルも普通に見かけますし、店内もきれいで入りやすい店が増えた印象があります」

 そんな"体感"は、数字にも表れている。

 家系ラーメンチェーン「壱角家」は現在、直営115店舗、FC20店舗の計135店舗を展開。さらに「油そば総本店」との複合型店舗も90店舗まで広げるなど、店舗網を拡大し続けている。

 一方、同じく家系の「町田商店」も、今年だけで東京・狛江、大阪・八尾、福島・郡山、三重・四日市、福岡など全国各地へ相次いで出店。家系ラーメンは横浜発祥のローカルラーメンから、全国で存在感を放つ一大ジャンルへと成長している。

 さらに近年は、『飛粋』『豚骨 蒼翔』『こいけのいえけい』など、新たな人気店も続々と誕生。従来の"濃厚でガツンとした一杯"だけではない、新しいスタイルの家系ラーメンも注目を集めている。

 SNSでも、《最近、家系ラーメン屋めちゃくちゃ増えた気がする》《家系って昔より入りやすくなったよね》《彼女と家系ラーメンに行くようになるとは思わなかった》《女性一人でも入りやすい店が増えてうれしい》《新しい家系も面白いし、昔ながらの家系もやっぱり好き》といった声が目立つ。

 かつて家系ラーメンといえば、「濃厚」「男性向け」「常連が集う店」というイメージが強かった。しかし、いま起きているのは単なる店舗数の増加ではない。味や店づくり、客層まで変化し、家系ラーメンそのものが新たな時代を迎えているようだ。

 では、この変化は一過性のブームなのか。それとも家系ラーメンの新たなスタンダードになっていくのか。

 年間400〜500杯を食べ歩き、家系ラーメン歴32年のラーメンインフルエンサー・みきおさんに話を聞いた。