毎朝、なにげなく履いている、その一足。実は、靴の選び方ひとつで、生涯の健康寿命が短くなってしまうかもしれない。
そこで今回は、50歳からの靴選びを大特集。医師や専門家が指摘する「早死にする靴」と「長生きする靴」の違いを徹底解説する。
県立広島大学理学療法学コース教授の長谷川正哉氏は、こう言う。
「足裏は地面の状態を脳へ伝え、バランスを保っています。ところが、加齢で感覚が衰えた状態で合わない靴を履いていると、転倒の危険性が高まります。
骨折で歩けなくなれば筋力も落ち、寝たきりや要介護へ進む可能性もあります。こうした悪循環が健康寿命に影響するのです」
けっして大げさな話ではない。厚生労働省の『人口動態調査』(令和3年)によると、65歳以上の転倒・転落死は、なんと交通事故死の約4倍。多くは、つまずきやよろめきによる転倒だ。
しかも、足の形は年齢とともに変わっていく。日本靴医学会理事で、『わせだ整形外科』院長の早稲田明生氏も、こう話す。
「足の形を継続的に測ったデータでは、50歳頃から足のアーチが落ち、扁平化が進むことが分かっています。
40代後半以降は、若い頃と同じ感覚で靴を選んでいると、足の形が変わっていて、今の自分に合わなくなっている可能性があります」
合わない靴を履き続けると、外反母趾や内反小趾などにもつながるという。
では、10年後も自分の足で歩くために、いったい、どんな靴を選べばいいのか。専門家が明かす、長生きする靴の条件を見ていこう。