■爽太・松村北斗はなぜいいやつに思えてしまう?
そんなピュアピュアな爽太をよそに、周辺人物たちが怪しくなってきて、《後妻のサユリは、誤解されやすいだけで実は悪い人ではないんじゃないかって思えてきた。むしろ、父親の方がなんか後ろ暗いこと抱えてない?》《佐倉は麻里子の母を知っていたし麻里子の母に対して特別な感情を持っていた感じがした》などと、メイン2人以外に関する考察も増えてきた。
麻里子の実母とサユリ(水野美紀/52)は友人で、サユリは実母が事故死して1年もせずに父・銀次郎(石黒)と再婚している。どう考えても、なにか理由があるに決まっている。しかし、本作は目線を変えて物事を違う角度から描く事が多い。たとえば生粋のストーカーである爽太が、麻里子目線では頼れる人に見えてしまっているようにだ。サユリも怪しそうに見えるものの、実は麻里子の味方だったりするかもしれない。
さらに、佐倉(玉山)も麻里子の実母を知っていたとなると、好意を持っている以外に、接近する理由がありそうだ。また、爽太にとってマイナスなことを麻里子に伝えるなど、やたらにおしゃべりな、爽太の友人・友也(塩野瑛久/31)も裏がありそう。そんな、裏がありまくる怪しい人だらけなため、ピュアな爽太の存在がいっそう際立つという、見事なプロットになっているのだ。気持ち悪いながらも嫌いになれない……爽太にハマる人が多いのもわかる。
第3話の平均世帯視聴率は4.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、前回から0.2ポイント微減だが、配信サービス・TVerのお気に入り登録数は、81.1万(7月29日午後1時現在)と順調に伸ばしている。次回、爽太の長年の片思いが、ついに麻里子にバレてしまう危機が訪れる。純愛が常軌を逸した愛に変わってしまうのか……今後の展開に注目だ。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。