7~8月は、年末年始と並んで救急搬送が格段に多い時期。突然の怪我や疾病で、病院に担ぎ込まれた人も少なくないだろう。
コラムニストの中井仲蔵氏もそんな一人。
「この7月、5年ぶり2度めの尿管結石で、救急車のご厄介になりました。搬入された総合病院で検査を受けたところ、緊急入院となったのですが……病院では、看護師さんやお医者さんから手厚いケアを受けたものの、何かと不便も多く、“前もって入院すると分かってたら、いろいろ準備できたのに”と何度も思いました。私のように独身で家族がいない者にとっては、入院後においそれと必需品を家からもってくることもかないませんし……」(中井氏=以下同)
本人に意識がない場合などは別だが、自分で119番できる状態だったら、あらかじめ寝室の枕元にこしらえておいた「簡易的な入院セット」を持っていくだけで、安心度が増すというのだ。
そこで今回は、中井氏の経験をもとに、「救急搬送&緊急入院の際に持っていきたい必需品」を15個、紹介しよう。
「今回は突然だったこともあり、財布と(1)スマホしか持っていなかったので、いろいろ不便でした。(2)マイナカード保険証(資格確認書)や(3)現金・クレジットカードが財布に入ってなければ、けっこう面倒なことになったと思います」
ちなみに、搬送先の病院の(4)診察券があれば、いろいろスムーズに行く場合もあるとか。
もし、いつも飲んでいる(5)常用薬がある人は、それも持っていきたい。同様に、(6)お薬手帳も必要だ。投薬が必要な際に、どんな薬を飲んでいるか、病院側が知らなければならないのである。
「お薬手帳を持ち歩く習慣がない人は、スマホのアプリがあるので、それをダウンロードしておきたいですね」
また、当然のことながら、病院はホテルではない。宿泊施設にあるようなアメニティを期待しても無駄だという。
「(7)タオル、(8)歯ブラシ、(9)着替え(下着とパジャマ)、などは、私は院内の売店で購入しました。着替えといっても、外を歩けるようなカッコいいTシャツなどではなく、胸にモニター類をつけやすいような前開きの下着くらいしか置いてありませんでした。
また、シャンプーやボディーソープの類も置いてないので、(10)旅行用のシャンプー&コンディショナーのミニボトルなどがあれば、だいぶ快適だったと思います。
私は大丈夫でしたが、手術を受けると風呂に入れないので、(11)ドライシャンプーがあると安心かも。」
コンビニと違い、病院の売店の営業時間は限られているので、欲しいものが何時でも手に入るわけではない。また、売店にもよるが、電気機器類は置いていないケースも。
「(12)スマホの充電器とコードは、値段もそこそこするのでできれば家から持っていきたい。また、病室ではスマホの動画を見て時間を潰したい人も多いと思いますが、(13)スマホ用のイヤホンもあれば重宝するでしょう」
意外な盲点が、履き物。
「病状にもよりますが、自分で起き上がれるなら、脱ぎ履きしやすい靴やスリッパがあれば助かります。革靴やブーツで担ぎ込まれたら、トイレにいくたびに履き替えねばならず、これがけっこう面倒なんです。個人的には、(14)便所サンダル──いわゆるベンサンが最強だと思います」
なお、救急搬送されるときの服装にもご注意を。
「病院ではレントゲンだのCTだのという検査を受けるので、金属のボタンやジッパーがついたジーパンなどは避けたいですね。119番してから救急車が来るまでの間に着替える余裕があるなら、(15)スエットパンツやジャージがいいと思います」
健康に越したことはないが、誰にでも救急搬送&緊急入院となる可能性はある。備えあれば憂いなし。少しでも快適な入院生活を!
中井仲蔵(なかい・なかぞう)
1968年、富山赤十字病院生まれ。普段は某中小企業に務めつつ、こっそり雑誌やウエブ媒体に原稿を書くコラムニスト。東京で営業中の銭湯400軒超すべてに入湯した銭湯マニアで、他にも歌舞伎や文楽(人形浄瑠璃)などの古典芸能から、アメリカン・コミックス、映画まで、コラムのジャンルは多岐にわたる。