■4年半の研修を経て旭富士が史上初快挙
「横綱不在」を回避するため、相撲協会の都合で、実力が伴わないのに横綱を作ってしまった悲劇だな。
横綱として1回も優勝しないまま引退……なんてことにならないように、豊昇龍には、心身ともに鍛え直して出直しを望みたい。
さて、幕下で注目を集めたのが旭富士だ。あの横綱・旭富士の四股名を継いだ、伊勢ヶ濱部屋の力士で、序ノ口から25連勝。“4場所連続優勝”という史上初の快挙を達成した。今場所全勝(7勝)すれば、一気に十両昇進もあり得たのだが、元十両の生田目に敗れて、夢を断たれた。
この旭富士、部屋の研修生として、4年半も伊勢ヶ濱部屋で生活していて、熱海富士といった関取衆と五分五分の稽古をするという実力者。幕下あたりじゃ負けるわけがないという評判だったが、やっぱり人間だな。優勝決定戦ではきっちり勝って幕下優勝を果たしたし、来場所には十両昇進を決めるだろう。
旭富士はモンゴル出身。現在、外国出身力士は各部屋に1人しか認められていないため、照ノ富士の引退を待っての入門になった。「大人の事情」と言えばそれまでだけど、「1部屋1人」なんて規定は、もういらないんじゃないかな。
貴闘力忠茂(たかとうりき・ただしげ)
1967年9月28日、兵庫県生まれ。二子山部屋(入門時は藤島部屋)入門後、83年に初土俵。最高位は東関脇。2000年に幕尻(前頭14枚目)で初優勝する。02年に引退し、大鵬部屋の部屋付き親方となるが10年に野球賭博関与のため日本相撲協会を解雇される。現在は焼肉店『ドラゴ』を経営。