現役時代は阪神タイガースで2度のリーグ制覇、引退後は阪神や日本代表で指導者を務めてきた矢野燿大が“マスク越しの視点”から現在の球界を徹底解説。ここでしか聞けないレジェンドOBの“生の声”を本サイト編集部がお届けする。
今季も「投高打低」の傾向が顕著ですね。打撃成績(7月16日時点)を見ても、セ・リーグで3割超の打者はテル(佐藤輝明)と森下翔太だけ。パ・リーグも、日ハムのレイエスと西武の滝沢夏央の2人のみ。振り返ると昨年、一昨年と3割打者は、両リーグで3人だけでした。
一方、防御率は1点台とか、2点台前半のピッチャーがゴロゴロいます。
こうなると当然、どのチームも得点力は下がります。この10年、1試合当たりのチーム平均得点を見ると、私がタイガースの監督に就任する前年(2018年)の4・32をピークに、昨年は3・29と1点以上も減っているんです。
古い例を出して恐縮ですが、私がまだマスクを被っていた05年、タイガースが優勝した、この年の平均得点は5点超。チーム本塁打も140本。3割打者はセ・リーグだけで、16人を数えました。
データを見ただけでも、この20年で、野球はすっかり変わりました。