■ジェシーをフィーチャーすることが重要

 それでも、ジェシーファンのために抑えるところはしっかり抑えていた。こずえ(篠原)を抱きしめるパターンも豊富で、彼の表情を抜くカットもやたら多かったし、アクションを楽しめる乱闘シーンも多数。そのため、《演技ももちろん好きだけど、何より光のない目をして前髪下ろしたジェシーのビジュと低めの声がメロすぎて毎話ありがとうございますになっている》と、ファンにとってはやたらと好評だった。

 思い起こせば、今年1月期のドラマは冬季五輪とモロかぶりで、全体的に視聴率が低調だった。どうやってもいい数字が取れないなら、下手に抗わないほうがいいと制作側が考えたのだろうか。映画のような長回し映像や独特な間合いの会話劇に賛否の声が分かれた、杉咲花(28)主演『冬のなんかね、春のなんかさ』(同局系)のような実験的なドラマが多かった。

 そもそも、日本テレビはSixTONESの冠バラエティ『Golden SixTONES』を放送するなど、SixTONESとは蜜月状態。日曜枠はこのあと、京本大我(31)が出演した『10回切って倒れない木はない』(26年4月期)、さらに今期土曜枠で松松村北斗(31)主演の『告白-25年目の秘密-』と、SixTONES続きだ。数字も大事だが、なによりSixTONESとそのファンをしっかり捕まえることが重要なのだろう。低調に終わった『パンチドランク・ウーマン』だが、そんなことは問題ではないのだろう。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ
​編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。