■英訳の際に追記された一文

 前述のようにインスタグラムでは英訳した文章も添えられているが――注目されているのは、原文の《『TOKYO MER CAPITAL CRISIS』は、大地震という災害にエンターテインメントはどう立ち向かえるのか、自分たちに問い続けながら作り上げた作品です》に該当する場所に、《It's a question that never feels far away here in Japan.(日本にいると、この問いはいつも身近に感じられるものです。)》という一文が追記されていること。

 鈴木は東京外語大学出身で、実用英語技能検定1級にも合格。通訳をつけずに英語でスピーチをするなど、英語に精通していることで知られる。そのため、今回の文章もより英語圏の人に伝わるように意訳したものと見られる。

 この鈴木の投稿には、

《教養があるとはこういうことだなとハッとさせられます。視野の広さと丁寧さ》
《単なる英訳じゃなくて補足の1行を入れているところに知性と想像力を感じた》

 と、感銘を受ける声。そして、

《自分が最近海外に住み始めて“自然災害”というものへの距離感が日本と全く異なることを肌で感じているので余計に...》
《コロナの時もそうだけど、医療従事者や救命、全ての関わる専門家は働いて当たり前の、いや、それ以上の異常な日々を黙々と過ごし、自分の家族や家を後回しにしてる人もいるだろうかと、ハッとした。被害者のことばかり考えてしまうが、被災はしてるもんね》
《そっか海外だと地震少ないもんな…》

 と、鈴木の投稿に“考えさせられる”という声も多く寄せられている。

 鈴木は兵庫県西宮市出身のため、1995年の阪神淡路大震災を間近で経験している。当時小学6年生の鈴木は被災地・神戸市の様子を電車の窓から見たときに父親に《この景色を覚えておきなさい》と言われたこと、その経験から《芝居の上手下手とは別に、震災を経験した自分にしか演じられないことがあるはず》と感じていることなどを、2015年に『神戸新聞』のインタビューで語っている。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば